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アニメ業界に飛び込むための秘訣!
「攻殻機動隊シリーズ」の脚本家 櫻井圭記氏に大学生が直撃インタビュー

今や世界中で高い評価を受けているジャパンアニメーションの中でも、国内外問わず多くのファンを持つ「攻殻機動隊シリーズ」は、その脚本も人気の秘密です。「攻殻機動隊Stand Alone Complex」他の脚本を手がけるプロダクション I.G.の櫻井圭記氏がデジタルハリウッド大学の授業にゲストとして登場。これをきっかけに、学生が櫻井さんにインタビューを行いました。アニメ業界を目指す人には必読の学生インタビューです。

「脚本家」とはどういったお仕事なのでしょうか?

「脚本家」 というのは映像作品の根幹、建物で喩えるならば一番初めの設計図を作る仕事とでも言えばいいでしょうか。もちろん、映像としての完成形を想像しながら書くわけですが、実際に映像化の作業を進めていく段階では、脚本通りにいかないことも起きてくる。とはいえ、その部分の齟齬がなるべく少ないように、少しでも話として魅力的で面白く、かつ映像化をする人に渡ったときに、イメージが湧きやすいような脚本を書くことを心がけます。
その際に、「こういう話をやりたい!」 というモチベーションが先行して書いていくこともありますし、テレビシリーズなどの場合、全体の物語の構成上「こういう話が必要だから」という要請があって、その制約の中でどういう面白さを出していけるか、という意識で書く場合もあります。

普段、脚本を書く時、どういったことを意識していますか?

僕が脚本を書く時には、考え方として <ストレート70% 変化球30%>というつもりでやっています。“変化球”の部分は個人的なモチベーションの在り処であり、自分としては最もやりたいと思う部分だったりします。でもそういった部分は、えてして自己満足的な要素も含んでおり、その部分を100%にすると、ろくなことにならない(笑)。
だから基本はみんなが喜んでくれるようなストレートな物を意識する。でも残りの30%では自分を出す。その30%まで無くなってしまうのはイヤだから、そういう箇所は絵コンテや編集時に削られたりしないように、ストーリーの流れ上、どうしても切ることができない重要な部分に織り込んだり、文脈上割愛できない台詞にしたり、という姑息な手段を取ったりはします(笑)。

脚本家が絵コンテを書くことはないんですか?

フリーの脚本家の方が絵コンテを切るということは、まずないんじゃないでしょうか。ただ、演出をしていらっしゃる人の中には、脚本・絵コンテを両方やる人は実は結構います。プロダクションI.Gの身近なところで言えば、押井監督や、神山監督もそうです。
脚本を書くという仕事は、小説とは違い、単独作業というより作品制作全体の流れにそって作り上げているようです。また、櫻井氏はフリーでなくプロダクションI.G.という組織に所属している脚本家ですので、企画段階から参加していることも、とても魅力的に思えました。
そんな櫻井さんから、これからアニメ業界を目指す人へメッセージを頂きました。とても参考になるアドバイスなので、要チェックです。

自分が勝ち残る為には何をしたらよいのでしょうか?

勝ち残るために何をしたらいいのかなんて僕にも分からないです。僕が教えて欲しいくらいで(笑)。
でも、参考になるかどうかは分かりませんが、僕がなるべく心がけるようにしていることの中には、以下の2つがあります。

1、全ての仕事について目標値を決めること
2、現場で必要とされる存在になること

一つ目の 「自分の中で目標値を決める」というのは、目標が早くからきっちりと定まっている人間が、やっぱり一番強いと思うからです。面白さに没頭して限界まで解明させたくなるような要素を探し求め、到達すべき目標値を定める。一つ目標が決まって、その目標値をクリアできたときに、ようやく次のステップに入れると思うんです。
二つ目の「現場で必要とされる存在になること」というのは、僕が学生時代に 「攻殻機動隊S.A.C.」の企画に参加するときから心がけていたことです。学生だし、若僧だし、誰からも相手にされないんじゃないかと不安でした。だからこそ、自分がその会議に出席していても良いとその場にいるみんなに思ってもらえるだけの理由をつくる、ということを心がけていました。
「あいつ使えるな」 というレベルまでは初めは行けなくても、監督やプロデューサーにせめて、 「あいつたまに面白いこと言うよな とか 「あいつのアイディアにはいいものがある」 と思わせられるように頑張る、ということです。これは皆さんが就職してからのことになるのでしょうが、実はチャンスっていろんな所で与えられると思うんです。そういうときにチャンスをうまく活かして、人に認められるにはどうすればいいのか?それは通常の仕事をきっちりこなしつつ、かつ+アルファにもしっかり応えることだと思うんです。
とはいえ、これは僕の体験ですから、みなさんにはみなさんの答えがあると思います。是非、みなさん頑張って下さい。

(取材・ 原稿/吉田初 [デジタルハリウッド大学生])

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