「さぬき映画祭」企画優秀賞作品『ミリモ・センチモ』の製作に本学の学生が参加

「さぬき映画祭2007」にて企画優秀賞を受賞した『ミリモ・センチモ』の製作にデジタルハリウッド大学の学生が携わりました。日ごろから映像制作を自主的に行うなど意欲的な皆さんが、初めて本格的に撮影に望んだ本作品。「さぬき映画祭2008」にて無事に放映され、今後も映像制作をしていきたいと現在も勉強に励んでいるそうです。今回、『ミリモ・センチモ』の製作に携わった3人に撮影の日々を振り返っていただきました。
左から
デジタルハリウッド大学2年生 畑賢吾さん
デジタルハリウッド大学3年生 藤田花梨さん
デジタルハリウッド大学2年生 小澤玲さん
『ミリモ・センチモ』の製作に携わったきっかけを教えてください。
藤田さん映画監督を目指している友達がいて、手伝って欲しいと声をかけてもらったのが始まりです。小澤さんは映画と舞台の製作をしているサークルの後輩で、一緒にやろうと誘いました。人数が足りなくて、日ごろから自主制作で撮影をしていると聞いた畑くんにも手伝ってもらうことになりました。
『ミリモ・センチモ』はマラソンの計測を題材にした話ですね。着眼点が面白いと思ったのですが、この設定はどのように生まれたのですか?
藤田さん監督の思い出が元になっています。“高校時代の夏休み、部活でマラソンの計測をしたときにとてもきつくて、途中で飲んだオレンジジュースが忘れられないくらいおいしかった”という思い出を題材にして作った企画書が、さぬき映画祭で企画優秀賞をいただきました。私はその後、映画を制作していくところから携わりました。
脚本から携わったということですが、それぞれどのような部分を担当したか教えてください。
藤田さん 私はラインプロデューサー兼制作チーフとしてお金の管理から、現場の指揮までしました。企画優秀賞の助成金をいただいたのですが、それだけでは足りないので私たちで資金集めをするところから作り上げました。小澤さんには制作スタッフとして役者に必要なものを用意していただきました。
畑さん 僕は撮影助手として、機材を準備するなどプロのカメラマンの方のアシスタントの立場だったのですが、制作の現場では、中心となって撮影をしました。
制作期間はどれくらいだったのですか?
藤田さんちょうど1年です。2007年11月にさぬき映画祭2007年で企画優秀賞が発表され、そこからスタートしました。撮影は2008年6月7日にクランクインし、香川から撮影を始めました。
大体順撮り(※)で撮っていきましたが、ちょうど梅雨時期ということもあり、天候によって撮れない日があったので、前日の深夜に撮影シーンを決めることもありました。役者さんには急にセリフを覚えていただく厳しいスケジュールになってしまいましたが、6月24日に香川のシーンはクランクアップし、その後東京に戻ってきて2日間で撮り、なんとか6月中にクランクアップすることが出来ました。
そのあと実景撮りといって新幹線やビルなどを撮って、全ての撮影が終了したのが7月の中旬です。
そこから編集に入りました。
2008年11月のさぬき映画祭2008での上映の前に関係者上映会をやることになり、関係した企業さんを招くために招待状も作りました。
より素敵な招待状にしようと大学の友達にデザインしてもらい、
ポストカードの招待状を制作したら、とても好評で嬉しかったです。
※ストーリーの流れに沿って、順番にシーンを撮っていくこと
出演者の年齢幅が広くて驚きました。スタッフやキャストはどのように集めたのですか?
藤田さん中心になったメンバーは、私たちのような学生など年の近い人が集まっていた若者中心の集団でした。しかし、身近な声かけだけでは限界があるので、「mixi」 や 「インディーズ向上委員会」 という自主映画のコンテストなどの情報サイトに書き込み、人を集めました。キャストはオーディションを行いますと書き込んだところ、約100人もの方が集まってくださり、その中から選びました。出演料はすべて無料だったのですが、「さぬき映画祭」のネームバリューで集まってくださったようです。みなさんプロを目指している方なので演技に対するモチベーションが高く、良いものに仕上がりました。カメラマンの方も 「mixi」の書き込みを見て声をかけてくださいました。TVCMの撮影にも関わっているプロのカメラマンの方なのですが、香川県出身ということで、参加したいと言ってくださり、撮影を引っ張ってくださいました。
制作を通して大変だったことはありますか?
藤田さん資金集めですね。映画の撮影期間にあたり何が必要かと考えたときに、まずは機材、撮影中のご飯、香川のロケだったので東京と香川を行き来する交通費、そして宿代です。賞金だけでは賄うことができない費用がかかりました。ですから、「さぬき映画祭」のネームバリューを考慮したうえで、香川にある会社をリサーチし、協力をお願いしました。香川県の食品会社に協力という形で食品をいただいたり、夜行バスの会社に安くしていただき交通費を浮かせるなど、お金を集めるという形だけではなく、必要な経費を少なくするという視点でも働きかけました。
小澤さん私は当初「やってみたい」という気持ちだけで参加してしまい、今までの経験にはない大がかりなことだったため、不安がありました。最初の頃は失敗も多くしましたし、皆さんに迷惑をかけてしまうなど落ち込むこともあったのですが、少しずつ慣れてくると、先を見据えて、皆が何を望んでいるかを考えて行動できるようになりました。
畑さん撮影の手伝いということで参加したのですが、制作にも携わることとなり、未経験だった制作は分からないことも多く大変でした。また、カメラマンの方がプロの方だったのですごく緊張しましたね。 東京から香川に行くときに、他の人たちはバスだったのですが、僕とカメラマンの方だけ機材を運ぶために車で行ったんですね。初対面に近い時期に何時間も車内で一緒だったのは緊張したのですが、そこで仲良くなれました。
大変な中でも勉強できる点が多かったのですね。撮影中の楽しかったエピソードはありますか?
畑さん撮影はとても楽しかったです。もともと学校で自主制作をしていましたが、本格的な撮影は今回が初めてだったので、撮影を通して成長できました。初めてプロが使用している機材をカメラマンの指導のもと使わせていただき、勉強させていただきました。企業と連絡をとったり、小道具を作ったりと、撮影以外の制作も関われたことで、制作にも興味を持て、視野が広がりました。
小澤さん役者さんを担当したので一番役者さんと関わることが多く、仲良くなれました。撮影が終わってから、一緒に旅行に行ったんですよ。知り合いの幅が広がったのが嬉しいですね。全体的に初めて挑戦することばかりだったので、大変な部分も多かったですが、新鮮で楽しかったです。
藤田さんナイキさんに衣装提供をしていただいたのですが、関係者上映会のときに花を贈ってくださったんです。とても嬉しかったですね。学生で至らない面も多かったと思いますが、誠意を持って頑張って取り組んできて良かったと思いました。
今後はどのような活動をしていきたいですか?
小澤さんテレビや映画など何の媒体かはまだ分かりませんが、これからも映像制作に携わっていきたいです。コンテストなどに出して、賞がとれる作品を作りたいですね。
畑さん僕も映像に関わる仕事がしたいですね。今回、撮影だけでなく制作も体験できたので、やりたいことが広がりました。これからどんどん規模の大きい作品を作っていきたいです。
藤田さん私は実写映画のプロデューサーをやっていきたいです。今回の『ミリモ・センチモ』が私にとってのスタートですね。現在、今回の監督と一緒にSAIROという映像製作集団を立ち上げています。今年は月に1本映像を作るという課題を自分たちに課し、1年で12本の映像を作るのが目標です。そして自主映画なの?と驚かれるぐらい完成度の高い作品を作りたいですね。将来はこのSAIROの会社を立ち上げたいです。
(取材・原稿 小島千絵)
『ミリモ・センチモ』作品紹介

東京で仕事を首になった家長は、離婚して長年あっていない息子の清人のために、久しぶりに田舎に戻るが、今では清人に別の父親がいることを知る。
そして近々、清人はフルマラソンに挑戦すると言う。
42.195kmを計測する計測員に欠員が出たことで、
家長は自分に計測をやらせてくれと名乗り出る。
慣れない作業の計測を、息子のために必死に歩き続ける家長。
しかし清人は足を怪我してしまい、フルマラソンに出場できなくなってしまう…。
大切なものを取り戻すために頑張る父親の物語。
『ミリモ・センチモ』上映情報はこちら http://www.dhw.ac.jp/event/090310_3/
藤田さんが所属する映像製作集団SAIROの月1作品集
【2008年12月作品】
『ゴロゴロ』
【2009月作品】
『To Your バレンタイン』-1
『To Your バレンタイン』-2
















