柳田 響生さん在学生紹介
打ちのめされた落合陽一先生の講座。 積み重ねが成長に繋がる。

柳田 響生さん2018年度入学
さいたま市立大宮西高等学校出身
高校時代のことを教えてください。
最初は新聞部に入部しました。12面の校内新聞を作って、全校に配る。ものづくりって楽しいなと思ったのはこの部活がきっかけです。でも2年になって、自分が知らないことをやってみようと思って柔道を始めました。先輩が引退してからは主将を務めました、途中入部なのに(笑)。体を動かすのは初めてでしたが、新しいことに挑戦することへの興味が勝ったというか。
大学進学を考えるタイミングで進路担当の先生に「クリエイティブなことがしたい」と相談をしたら、DHUを紹介されました。第一印象は「ヤバい名前の大学があるな」。でも逆に興味をそそられて、オープンキャンパスに行ってみたんです。そうしたら学校のラウンジの壁一面がプロジェクションマッピングになってて。そのインパクトがすごくて、うわー絶対楽しいな、って直感で決めました。
入試と入学までの過ごし方は?
AO入試で受験しました。面接本番はかなり緊張しました。でも質疑応答の時、ファイナルファンタジーⅨが好きだと伝えたら、面接官の先生が話に乗ってくれて。気付いたら終わってました。9月中には合格が決まったので、入学までの期間で経験者として入学してくる人たちとの差を少しでも埋めたいと思い、Blender(フリーの3DCGソフト)を触ってました。WebサイトとかYouTubeを参考に、空いた時間があれば何か作ろう、という意識で。
DHUに入学してよかったことは?
先生が現役プロの方たちなので、授業も思っていた以上に実践的。今まで授業でやってきたことを踏まえて作ってきてね、という感じで課題が出るので、知識だけでなく自分の経験に落としこめる。
それと、すごいものを作っている人がたくさんいます。それどうやったの?みたいな、自分の知らない表現方法を使っていたり。同じ授業に出ているはずなのに、こんなにも差が出るのかと。そういう自分の手の届かないところに友達がいる。焦りも覚えながらも、周りの友達からもいろいろ吸収できる環境に満足しています。
あの落合陽一先生の授業にも参加されたとか。
はい。1年の夏に、落合先生の夏期集中講座「メディアアート」を受講しました。1週間で準備して1週間展示をやる、というかなりきつい授業でしたが、学ぶものはとても大きかったです。
僕はファッションとしての義手というテーマで、CGで形を作り、3Dプリンターで出力したものを展示しました。自分なりにやりきった感覚はあったものの、講評会で落合先生から「CG、もうちょい頑張れ」と言われて。自分が表現したいものがたくさんあるのに、それをアウトプットするための技術が自分にはまだない。とてつもなく打ちのめされました。
でもそれがきっかけで、いろいろな人の作品を見るようになりました。ロボットアームをArduinoで制御してみたり、料理も始めてみたり(笑)。これも「とりあえず」の精神です。CGは表現方法の1つでしかなくて、自分が表現するためにどういうスキルや知識が必要かを常に考えないといけない。それに気づいたのが落合先生の授業でした。
将来のビジョンは?
まだ具体的ではないですが、人が笑顔でいるのを見るのが好きなんです。だから例えば、普通のサラリーマンになっていたかもしれない人に、新しい人生の選択肢を与えられるような作品を作ってみたい。それを後世にどんどん残す。70億人のうちの1人でもいいので、自分が作ったもので、将来への道筋をひとつ増やせたらいいですね。
高校生のみなさんにメッセージをお願いします。
入学する前にPC使えるようになろう、みたいなことはないです。とにかく、自分の知らないことを知ることを恥だと思わないでほしい。何にも知らなくていい。入学したら、先輩でも後輩でも知らない人でもいいから、「これってどうやるんですか?」って聞ける人であってほしい。その姿勢さえあればすごいクリエイターになれるはず。意地を張らなくてもいい。貪欲に技術や知識を求めていけば、その積み重ねがきっと成長に繋がります。