【祝】日本作品初!学生アカデミー賞アニメーション部門銀賞受賞   
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映像制作を趣味ではなく仕事にしたい

CONAN GIONOVAN(コナン ギオノバン)さん

2024年度卒業

住み慣れたインドネシアを発ち、2021年にデジタルハリウッド大学(DHU)へ入学したCONAN GIONOVANさん。高校時代にはやりたいことを見つけられず、ご両親のすすめで日本への留学を決意しました。

留学1年目に日本語学校に通う中で、DHUとどのように出会ったのか。そして4年間でどんな変化が起きたのか。話を聞きました。

先輩の卒業制作を見てやりたいことを発見

━━コナンさんが来日された経緯を教えてください。

両親に勧められて日本に留学しました。正直に言えば、高校時代まで特にやりたいことがなく、両親に言われたから日本に行ってみようと思ったくらいで。日本でこれを学びたい!こんな仕事に就きたい!といった明確な目的はありませんでした。

幼少期からロボットやPCなどで遊ぶのが好きで、ものづくりが趣味でした。映画も好きだったので、高校時代にはAdobe Premiere ProやAfter Effectsなどを使い、友人と一緒に映像制作もしていました。それを見ていた両親から、「IT系の仕事が合うのでは」「日本に留学してみてはどうか」と勧められたんです。

両親は日本車への信頼が厚く、ものづくりと言えば日本という印象を持っていました。それに、治安が良いイメージもあり、息子を送り出すにはピッタリだと考えたのだと思います。それから日本に留学して、約1年半日本語学校に通いました。

━━DHUはどのように知ったのでしょう。

日本語学校卒業後は大学へ進学したいと思っており、自分で調べてWeb上で見つけました。そのとき『dro:p』という、DHUの卒業生が制作したCGアニメーションが掲載されていて、CGとは思えないリアリティにびっくりして。「これはどうやって作ったんだろう」「僕もこんな映像が作れるようになったら面白いんじゃないか」と思ったんです。

さらに、DHUならCGだけでなく、映像制作について広く勉強できて、撮影や編集、音響制作などの授業があることを知りました。「DHUで勉強したいです」と両親に相談したところ、最初は了承してもらえませんでした。「勉強したいことがたくさんある、やりたいことが見つかった」と伝えると、応援してもらえることになって。DHUのみを受験し入学できました。

限りなく実写に近いCGを作れるように

━━DHUへ入学後、どんな授業を受けましたか。

1年次には、「VFX概論」「3DCG演習」などを受けました。

「VFX概論」は、映像のデジタル加工が難しかった時代の撮影スタイルから、現代の技術を用いた最新の表現技法まで、VFX(視覚効果)の歴史を学ぶ授業です。

1990年代に公開された『ジュラシック・パーク』シリーズでは、ミニチュアを用いて非現実的な映像を制作しており、撮影現場で建物がリアルタイムで破壊されていまいした。一方現代では撮影時にグリーンバックを用い、撮影後にPC上で視覚効果を演出します。制作環境の変遷を実例を交えて学べたのが面白かったです。

「3DCG演習」に関しては黒田 順子先生のクラスに入りました。CGソフト「Maya」の操作方法や、オブジェクトのモデリング、モデリングされた立体物の質感を設定するマテリアルなど、基礎的な学習を進めました。

先生オリジナルの1000ページを超える教科書があり、それにはかなり助けられましたね。CG制作に関する便利な情報がたくさん載っているので、今でも大事に持っています。

2年次に受講した中で印象に残っているのは、マイケル・ブランセ先生の「リアルタイムコンテンツ」です。ゲームのプロトタイプやCG映像を制作する演習形式の授業で、このとき初めて「Unreal Engine」を使いました。

プログラミングの知識がなくてもきれいなオブジェクトが作れる上に、レンダリングが早く、ソフトがクラッシュすることが少ない。なにより、CGらしからぬリアルな表現ができて、こんなにCG映像制作に適したソフトはない!と思えたんです。それから2年間は「Unreal Engine」での映像制作にのめり込み、卒業制作でも使用しました。

またブランセ先生のおかげで、このソフトが好きになれたというのもあります。授業外の時間に質問をしたら丁寧に回答やフィードバックをいただき、授業で扱った内容について、分からないことがなくなるまで付き合っていただきました。

━━3DCGに関する授業を中心に受講したんですね。3年次からはゼミに所属し、教員とより近い距離で学習を進めていくと思います。どのようにゼミを選択しましたか。

CGについて重点的に勉強したい気持ちは変わらなかったので、それを専門としているゼミから選びました。僕がゼミを選択する年度では、CGを勉強できるゼミが3〜4つあり、1年生のころからお世話になっていたデザイナーの黒田先生と、アニメーターの古岩 祥幸先生のゼミ、どちらかで迷いました。

黒田先生のゼミは、学生が好きな作品を好きに作れる自由なスタイル。留学生に対しても就職活動支援を積極的にしてくれると聞いていました。一方古岩先生のゼミでは、主にCGアニメーションを制作すると聞いていて。アニメーションの制作はやや苦手分野でしたが、サークルの先輩たちからは「技術的なアドバイスをしてくれる良い先生」と紹介されたんです。先輩たちがおすすめするなら古岩先生のもとで勉強してみようと思い、古岩ゼミに入りました。

━━古岩ゼミに所属していかがでしたか。

自作したCGアニメーションの進捗報告会を毎週ゼミで行うのですが、先生からのアドバイスがかなり的確です。そのおかげで、リアリティのある映像に改善できました。

特に卒業制作に関しては先生のフィードバックがなければ、地味な作品になっていただろうなと思っています。

━━卒業制作に関して、先生からどんなフィードバックを受けましたか。

アネモネが主人公の映像作品で、どうしたら実写と見間違えるほどリアルに描けるか、という観点でアドバイスをもらいました。

最初に自分で制作したアネモネは、茎が直線的で、花びらを触ったら硬そうな見た目をしていました。それを半年かけて、花びらをみずみずしい質感に、雄しべと雌しべをより細かく、茎をしなやかに修正していく。目の前で生きているかのようなリアリティを追求していきました。

結果としては、古岩ゼミ内における最優秀賞をいただき、卒業制作展でも来場者の方から好評の声をいただきました。

代表作品

『BLOOM』
「困難の中で芽生える希望と成長」をテーマにした、約4分20秒の3DCG映像作品。荒れ果てた砂漠に咲いた一輪のアネモネが、隕石の衝撃や、氷河期、戦争など移り変わる時代に抗い、生き延びようとしている様子を描きました。『Bloom』は、逆境の中での居場所や希望を求め続ける、人間の姿を象徴した映像作品=視覚的な旅路です。卒業制作展の1年前から制作に着手し、その内の半年間は主役であるアネモネを本物に近づけるために費やしました。

いずれはハリウッド映画の制作に携わりたい

━━卒業後の進路について教えてください。

ハリウッド映画を制作するVFXアーティストになりたいと考えているため、北米地域の大学院に進学する予定です。

今の夢は、『スター・ウォーズ』シリーズを制作したインダストリアル・ライト&マジックや、『ハリー・ポッター』シリーズで知られているフレームストアなど、VFX映像を手掛けているスタジオで活躍すること。その環境に少しでも近づけるよう、留学の準備を進めているところです。

━━最後に、受験生へメッセージをお願いします。

CGやデザイン、Web制作など、専門的な分野について4年制大学で勉強していきたいならDHUが合っていると思います。僕は在学中にCG技術について専門的な知識を深められましたし、それだけでなく、CG以外の領域に関しても幅広く学んで視野を広げられました。自分の選択次第で、学習領域を広げたり、専門知識を深められたりできるのがDHUの良いところだと思っています。

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