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表現との出会いから アーティストとしての世界観を確立

何様 シランさん

2022年度卒業

進路変更のきっかけは「表現している時が一番イキイキしている」と気づいたこと

高校時代は別の大学を目指していたのですが、浪人中に本当に自分がしたいことを考えたとき、自分は表現をしているほうがイキイキしていると気づきました。そんな時、たまたま予備校に置いてあった大学受験の雑誌にDHUの名前があって。「ここだ!」と直感し、2日後には受験を決めました。実際に入学してみて、「クリエイター(=ものづくりをする人たち)」とつながることができる、やりたいことを受け入れてくれる環境があると実感できました。

在学中、探求し尽くせないカメラの魅力に気づく

プラモデルのような立体造形が好きだったので、DHUでは3DCGや、2D映像とCGを合成するVFXについて学ぼうと思っていました。そのため1年次はそれらを中心に履修しつつ、「映像制作演習」など映像分野に関しても幅広く受講していました。

2年次になってからはカメラを購入したことで、人が演技している様子や風景を撮ることにハマり始めました。同じレンズや機材を使用しても、二度と同じカットは撮れないし、人によってもぜんぜん違うカットになる。探求し尽くせない感じがしてワクワクしたことを覚えています。そのため1年次とは異なり、2年次からは「映像ディレクション」や「シナリオクリエイティブ」のような、実写映像に関する授業を集中的に履修するようになりました。

落合陽一先生との出会い、新しい発見の数々

4年間、何も考えずに、めちゃくちゃたくさんの授業を履修しました。アーティスト名である「何様シラン」としての制作活動には「枠にとらわれず何でも制作する」というコンセプトがあり、さまざまな授業から常に新しい発見を得ていたと思います。

印象に残っているのはタイポグラフィ。名刺、便箋、カレンダーなど、段階ごとに課題が設定されるので、それをひたすら作る授業です。制作物に対して先生から的確なフィードバックがいただける一方、自分で考えることを求められるハードな授業で、その分だけデザインやグラフィックの力がつきました。

所属していた落合陽一ゼミでは、毎週作品制作の進捗を共有してフィードバックを頂いていました。私の作品は(本名である)なかひらさくら本人が作品の中にいることで成り立つ設定なのですが、これは落合先生からのアドバイスが大きく影響しています。私がやりたいことを理解して的確な言葉を与えてくれましたし、作品の一部として私自身の写真を撮っていただいたりもしました。

展示会を繰り返す中で 何様シランの作風を見出す

何様シランという世界観が生まれたのは、2年生の半ばくらいです。1年次から作品を制作していたのですが、このときはメディアアートどころかパソコンのこともわからない状態で、試し試し表現するだけでした。

ターニングポイントは、何様シランとしてアーティスト活動をやっていこうと展示会を繰り返す中で訪れました。自分の名刺やWebサイトを作り、何様シランとは何者かということを人に伝えようとしてきたのですが、その過程で自分の作風に気づき、アウトプットも変わっていきました。これからも「これこそが何様シラン」とみなさんに認められるような作品制作を続けたいと思っています。

代表作品

『なかひらさくら』

「何様シラン」が、自身の本名をタイトルに掲げた作品です。私が一番好きなピンク色の絵の具で家電や家具を塗り、その上に素材を加えています。私は「ものを捨てられない」「何でも忘れたくない」性格で、この作品では些細な瞬間(昔UFOキャッチャーで景品を取ったときの感情)を保存したいという気持ちを表現しています。「なかひらさくら」という人間をストレートに表現しており、「あなたにただ感じてほしい」という「お前何様?」的な作品を楽しんで頂きたいです。

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