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【院進学】新卒で大学院進学を考えるワケ。

松本 拓也さん

2020年度入学

デジタルハリウッド大学(DHU)の就職内定率は例年約90%であり、約10%の学生は独立や大学院などへ進学します。

就職か、独立か、進学か。いずれかを1つだけ選ぶ学生が多い中で、DHU4年生の松本さんは、就職と進学の両立を選択。Web制作事業を展開する株式会社キノトロープ様(以下、敬称略)から内定をいただきましたが、デジタルハリウッド大学大学院への進学も目指しています。

ご両親や就職先の先輩からの勧め、DHUから大学院へ進学する学生を対象に学費の一部が免除される「DHU特別奨学生制度」などに背中を押され、就職と進学という決断に至ったと言います。

今回は、松本さんとゼミの担当教員である栗谷先生に、松本さんの進路決定の様子を伺いました。

松本 拓也さん

デジタルハリウッド大学デジタルコミュニケーション学部4年生。高校時代に友人とアフィリエイト(成果報酬型広告)サイトを運用して以来、DHUでもWeb制作を継続中。3年次から栗谷先生が担当教員である「Webディレクション&デザイン研究ゼミ」に所属し、4年次からはゼミ長を務めている。大学卒業後は株式会社キノトロープへ就職、同時にデジタルハリウッド大学大学院進学予定。
栗谷 幸助先生

デジタルハリウッド大学准教授/ Webデザイナー。Webデザインユニットの代表として、SOHOで企画・デザイン・サイト運営等を手掛けながら、各地でWeb関連の講師を担当。その後、デジタルハリウッドに所属する。担当科目は「基礎ツール演習」「Webサイトプロトタイプ演習」「Webディレクション&デザイン研究ゼミ」など。

Webコンテンツに関連する授業を多く履修

——松本さんは現在学部4年生ですが、これまでどんな分野を学んできましたか。

松本:主に、Webサイトの制作や、プロジェクトを指揮するディレクション業について勉強してきました。「Webサイトプロトタイプ演習」や「Webサイトマークアップ演習」など、Web制作の授業を中心に履修しており、基本的にWebデザイナーである栗谷先生の授業はほぼすべて受けています。

栗谷先生は学生との距離が近くて話しやすく、自分に合っている感じがして、3年次から始まるゼミ活動も「Webディレクション&デザイン研究ゼミ」を選択しました。

Webディレクション&デザイン研究ゼミ

Webコンテンツを届けるユーザーを深く理解し、目的に沿ったユーザー体験をどうしたら提供できるかを探求するゼミ。ゼミ内では、Webデザイン、UI/UX、発信方法など、Webコンテンツを軸にしたディスカッションが盛んに行われます。

栗谷先生:松本さんは1年生のころから僕の授業を受けてくれています。僕が担当する初学者向けの授業「基礎ツール演習」で、初めて彼を見かけたかな。HTMLやCSSなどWebサイトを構築する基礎的な言語を習得する授業で、当時から熱心に話を聞いていました。

松本さんはWeb制作以外にも映像制作やデザイン系もできるので、どのゼミを選んでも問題ないと思っていましたが、僕のゼミに所属してくれて。今はゼミ長をしてもらって、一緒に頑張っているところです。

Webディレクターが自分の適職だと感じた

——栗谷先生から見て、松本さんはどんな学生ですか。

栗谷先生:ゼミ長ということもあり、やはりチームをひとつにする力があると思います。普段のゼミ活動ではもちろんのこと、以前に学内で行われた「企業ゼミ」というプログラムでは、コミュニケーション能力の高さを発揮したと聞きました。

企業ゼミ

DHU独自の就業体験プログラム。通称「学内インターンシップ」と呼ばれ、各企業の講座を受講することで単位も取得できます。過去には、株式会社キノトロープ様、株式会社博報堂プロダクツ様、ソニー株式会社様、インテル株式会社様などにご協力いただいたことがあり、企業ゼミのつながりで就職先が決まった学生もいます。

栗谷先生:企業ゼミには、講師となる外部の企業の方、DHUの1〜4年生、デジタルハリウッドスクールに通う社会人の方、大学院生など、さまざまな世代の人が集まります。松本さんが受講したキノトロープさんの企業ゼミは、グループで成果物を発表し最後に順位が付けられるのですが、松本さんのグループが1位を獲得したそうです。

松本:グループの中でWebサイト制作とディレクションの両方を経験している人が少なかったので、プロジェクトがスムーズに進むように、ほかのメンバーと意見を交わしました。

僕は人と話すのが好きで、普段アルバイトをしているWebメディア運営会社でも、エンジニアやデザイナー、ライターなどさまざまな人と関わっています。ライターとして働いたこともありましたが、やはり皆さんをつなぐ役割の方が自分は楽しいなと感じて。自分がディレクターとして入ったことで会社の売上アップに貢献できたこともあり、ディレクター職が自分に合っているのだと感じました。

キノトロープの社員でありながら、大学院生でもある生活へ

——今年(2023年)の春から就職活動を開始されたと聞きました。どのように進めましたか。

松本:DHUに入学した当初は、将来WebデザイナーやWebエンジニアとして働くんだろうなと思っていたんです。ですが、勉強するにつれてやりたいことが見つかったので、Webディレクターとして働ける会社を3月から探しました。その職を募集している2社に応募して、4月に内定をいただいたのがキノトロープでした。

——たった1ヵ月で内定を獲得されたんですね。

松本:そうですね。ほかの方の就活期間と比較すると短く、周りの人からは「スムーズに内定をもらえたんだね」と言われることもありましたが、もしこの2社から内定をもらえなかったらゼロから企業を探さないと、というプレッシャーはありました。

そのため、企業研究は1社ごとにかなり力を入れていました。栗谷ゼミの卒業生がキノトロープにいたのでその方にお話を聞いたり、会社のブログやSNSを閲覧したり、社長のインタビュー記事やSNSも隅々まで目を通しました。

栗谷先生:選考段階では大変そうでしたね。「あまり考え込まずに、思ったことを話したり聞いてみたりしたら」と松本さんに声をかけたのを覚えています。

キノトロープさんは創業30年の、Web業界における老舗中の老舗。業界で社長のことを知らない人はいないほど有名な方で、お会いできる機会はめったにありません。面接でお会いできるなら、どんどん聞きたいことを聞いた方が良いよって送り出しました。

面接ではどんな話題が上がるかわかりません。松本さんは、さまざまな質問や話題を想定しながら入念にリサーチをしていたので、それが結果につながったと思います。

——ほかの企業は考えませんでしたか。

松本:キノトロープは面接の段階から良い企業だと感じていましたし、自分がやりたい仕事ができるということで、内定をいただいた時点で就活はストップしました。加えて、実はDHU卒業後はデジタルハリウッド大学大学院にも僕は通いたくて.
キノトロープからそれを了承してもらえたのも、入社を決めた理由のひとつです。

——新卒者として働きながら、大学院にも通うということですか?

松本:はい。就活前から両親には相談していて、「特待生として大学院に入学できるかもしれない」と伝えたら、親から背中を押されました。

キノトロープで働いている方の中にも、大学院に通っている方がいて、その方から「大変だけど面白い働き方だよ」というお話を聞いて。基本的に平日の夜と土曜日の日中に授業が開講しているため、会社にも大学院にも通うことで勉強量が増やせそうだと思い、就職と大学院進学を両方選びました。

——松本さんの進路選択について、栗谷先生にもお話はありましたか。

栗谷先生:就活中に、大学院進学も考えているというお話を聞きました。松本さんがそれを望んでいて、両立が可能な環境であるなら僕は賛成でした。松本さんが目指しているWebディレクターという仕事は、“もの作りをした経験”と“プロフェッショナルと関わった経験”があればあるほど良いと思っています。若いうちに視野を広げ、自分の中に手札を増やしておくことは、松本さんのためになるはずです。

大学×大学院×キノトロープ、すべてを1つの大きな学びに

——来年度の新生活について期待することはありますか。

松本:これから大学院の入学試験が始まるので、今は面接の準備をしているところです。もし合格できたら、大学院とキノトロープ——2つの環境で学んだことが相互に作用すれば良いなと思っています。

キノトロープでは、おそらくWebコンテンツ事業に詳しい方がたくさんいます。一方で、大学院にはIT業界のみならず、金融や医療など幅広い業界の人たちが集まっていると聞きました。そして、会社員や経営者、フリーランスなど、その人たちの働き方もさまざま。

大学院とキノトロープというそれぞれのコミュニティで学べることは、全然違ってきそうで、新しい生活が楽しみです。

栗谷先生:確かに、大学院には学部以上にいろんなキャリアを持った人が待っているので、その方たちとのつながりを大切にしていってほしいですね。もしかしたら、Web制作の経験は松本さんの方があるかもしれませんが、これから大学院で出会える方は、社会人としての経験が豊富な方ばかり。周りの院生や先生から刺激を受けながら、研究してほしいです。

——最後に、卒業後の進路に迷っている学生へメッセージをお願いします。

松本:就職か進学か、いずれにせよ試験があると思います。そこで重要なのは、自分がこれまで積み重ねてきたことを、いかに初めて会う方に伝えられるかです。諦めない気持ち、探究心、好奇心を持って試験に臨めば、ご自身の進みたい道に進めると思います。伝えることを諦めずに頑張ってほしいです。

栗谷先生:これは杉山学長もよく言っていることですが、デジタルハリウッド大学での4年間とデジタルハリウッド大学大学院での2年間を合わせた6年間を、ひとつのまとまった学習期間と捉えてもらうと良いかもしれません。

学部での4年間では比較的「制作」に力を入れる学生が多いです。一方、大学院ではどうやったらコンテンツを社会に届けられるかをより探求するため、長期的に考えるとクリエイターにとって有意義な2年間になります。もし大学院へ進める環境であれば、研究期間を少しだけ延長するのも良い選択だと僕は思っています。

デジタルハリウッド大学からデジタルハリウッド大学大学院へ進学をするというのも、大学卒業後のひとつの進路です。DHUには内部進学する学生を対象に、学費の一部を免除する内部進学支援(DHU特別奨学生)制度があり、毎年複数名が本制度を利用しています。

また大学院には、DHUの卒業生でない他大学卒の方や社会人の方も数多く在籍しています。情熱やビジョンがあれば、デジタルの専門知識や業界経験は問いません。デジタルテクノロジー、クリエイティビティ、ビジネスなど、自身が得意とするポイントを足がかりに、強化したい分野を学ぶことができます。詳しくは公式ホームページをご覧ください。
https://gs.dhw.ac.jp/

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