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興味を持ったVTuberの世界を突き進む。

加藤琢磨さん

2021年度入学
東京都(都立)新宿山吹高等学校出身

──加藤さんは学生時代からクリエイティブな活動をされています。

高2の頃にVTuberやVRSNSの存在を知り、興味を持ちました。当時は黎明期で、さまざまな企業が体験会をしていたんです。

あるとき「VRカノジョ」でも知られるIVR社の体験会に参加してみたところ、とても面白くて。同時に、自分でも何かできそうな手応えを感じました。それをきっかけにUnityの勉強を本格的に始めます。VTuberヤミクモケリンさんのワークショップを受けに、DHUに来たこともあるんです。

──高校生の頃からDHUに縁があったんですね。

そこで本校の客員教授でもある白井暁彦教授とも出会い、教授の誘いで高校生エンジニアとして「近未来教育フォーラム」に登壇したこともあります。当時は学園祭で展示する3DCGの映像作品を準備中で、会場ではそのデモ映像を流しました。

──学園祭ではどんな作品を?

仲の良い友人に協力してもらって有志で発表した、女の子のオリジナルキャラクターが踊る映像作品です。制作期間は8か月。

ダンス部の友人にモーションキャプチャーを付けて躍ってもらうなどして、プロに負けないクオリティを目指しました。結構いい作品が出来上がり、このとき全力を出し切った経験は今でも自分のモチベーションにつながっています。

──進路はいつ頃から考えていましたか?

DHUの入学を決意したのは、「近未来教育フォーラム」の後です。いろんな方とお話をする機会があり、設備等も見せてもらった上で、ここに入学したら楽しいことができそうだなと思っていました。それに、高校生のときすでに白井暁彦教授のGreen VR Studio Labでバイトをしていたことも理由のひとつです。白井教授には進路については内緒にしていましたが(笑)。

──オータム・トライアウトは作品型で受験していますね。

そうです。ただ、忙しかったのでポートフォリオを制作できたのは締切の前日でした。それでも、これまで作ってきた作品や実績には自信があったので、今までやってきたことを振り返りながらなんとか1日でまとめました。

──入学後、ギャップはありましたか?

僕が想像していたよりも、パソコン初心者が結構いたのでびっくりしました。でも別にみんな授業で必要なことは学べているので、入学時点でのスキルの差はそこまで関係はないと思います。

──VTuber業界への興味は現在進行系ですか?

もちろんです。今は個人(「はやぎ」名義)でVtuber配信のためのシステムを開発したり、REALITY社のインターンとしてVTuberを実際にモーションキャプチャーで動かしたりしています。高校時代から興味は変わらないですね。

──高校時代から独学で制作をされていましたが、DHUに入ったからこそ得られた学びはありましたか?

正直言うと進路を考えるときに進学か就職かでも悩んでいたんです。ですが、結果的に進学を選んでよかったと思っています。映像制作で大切なカメラワークや人体構造などの専門的な知識を学べたり、自分の持っているスキルをさらに深められたのは大学のおかげですから。自分のもともとのスキルをさらに深められたのもよかったです。それに技術だけでなく、コミュニティの大切さも痛感しています。大学という場所はその点でも優れていると思います。いい出会いがたくさんありますよ。

──落合陽一特任教授監修の夏季集中講義「メディアアート」にも参加されていましたね

実はこの時期にコロナに罹ってしまってほぼ授業には出れなかったのですが、作品はなんとか提出しました。もともとアート方面に対する興味もあったんです。落合教授のゼミにも参加しているのでたまに教授を含めみんなでご飯を食べに行くんですけど、作品の話のほかにもみんなの恋愛話が飛び交ったりして、落合教授と恋バナしているこの時間、何? となることもしばしば(笑)。

それでも普段は作品や表現したいことに対して真摯に向き合ってくれる。落合教授と話せるのはDHUに入った特権でもあると思います。

──今、好きなVTuberさんはいますか?

仕事上あまり好きな方を作らないようにしているのですが、強いて言えば長瀬有花さん。2次元(Digital)と3次元(Physical)の両軸で活動されていて気になっています。今後、この形態は増えていきそうだなと感じます。

──では、加藤さんにとってVTuberとは?

もともとは見た目に関係なく、誰でも面白く活躍できるチャンスがある分野だと思って興味を抱いていました。でも最近はVTuberってなんなんだろうという本質について考えてしまうことも多いです。たとえば昔からある議論ですが、VTUberは中の人(演じている人間)のものなのか、チームのものなのかという疑問など。でもちゃんと議論がちゃんと起きているということは、成熟してきている証拠。これからますます需要が伸びる分野だと思います。

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