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クリエイティブとは?DHUの考える創造力

日常的に使うことも多い「クリエイティブ」という言葉。なんとなく感覚的には意味を知っていても、その本質的な理解を深める機会は少ないかもしれません。この記事ではそもそもクリエイティブとは何なのかを考えながら、創造力を身につけるためにはどうするべきかを考えていきます。

<目次>

1. クリエイティブとは?

クリエイティブとは、一言で表すと「創造的」であることです。想像力に富んだ新しいアイデアを、現実のものにすることを意味します。誰かの真似や模倣ではなく、他にはない発想で何かのアウトプットが生み出された時、私たちは「クリエイティブだ」と感じます。

クリエイティブには、「考えること」と「生み出すこと」の二つのプロセスがあります。もちろん独創的なアイデアは不可欠ですが、それだけではクリエイティブとは言えません。たとえば言葉・グラフィック・映像・音楽・ファッション・製品・サービス・ビジネスなど、さまざまな形で実際のアウトプットとして具現化する過程に到達して初めて成立します。

なおクリエイティブであることは、ゼロから1を創造するというより、どちらかと言うと1から10を生み出すようなイメージです。一見無関係に思えるような現象や要素を結びつけ、新しい解決策を生み出す能力が問われます。

つまりそれは特別な才能ではなく、自分の中にある知識などの断片を新しい方法で組み合わせる力さえ身につければ、誰もが習得できるスキルと言えるでしょう。

2. クリエイティブの語源と類語

クリエイティブの語源

クリエイティブの語源は、英語のcreativeという形容詞にあります。これは「創造する」という意味を持つ動詞の「create」と、「~の性質を持つ」という意味のある「ive」が組み合わさった単語です。

そして「create」の語源は、ラテン語の「産む、育てる」という意味の言葉です。「新たな命を生む」というのが、クリエイティブという言葉が持つ根源的なイメージではないでしょうか。

クリエイティブとクリエイティビティの違い

クリエイティブは「創造的」という意味を持つ形容詞である一方、クリエイティビティは「創造性」を意味する名詞です。

日本語ではしばしば「クリエイティブが求められる」といった形で表現されることがありますが、本来これは正確な使い方でありません。前述の例文では「クリエイティビティが求められる」という形で、名詞を使って表現する方がより適当です。

ただし例外があり、広告用語としてクリエイティブが名詞として使用されるケースがあります。主に広告や広報のキャンペーンなどにおいてクリエイターによって制作されたコンテンツをクリエイティブと呼び、「クリエイティブを担当する」などといった用例で使われます。

クリエイティブとクリエイターの違い

クリエイティブが「創造的」を意味する形容詞である一方、クリエイターは「創造者」を意味する名詞です。いずれもcreateから派生した言葉で、「~する人」という意味を持つ「-or」を語尾につけた言葉がクリエイターになります。

クリエイターとは、自分の持っている能力やスキルを目に見える形にしてアウトプットする仕事とする人のことを指します。具体的にはデザイナーやアーティストなどモノをつくる職業の方に広く当てはまる言葉です。

このようにクリエイターは特定の職業を指しますが、クリエイティブな人は職業にかかわらず新しいアイデアでアウトプットを生み出せる性質を持つ人のことを指します。

3. クリエイティブであることが求められる背景

近年、日本の教育やビジネスの場面において「クリエイティブシンキング」や「自ら考え表現できる力」が重要視されるようになりました。なぜクリエイティビティがより強く求められるようになったのか、その背景について説明します。

テクノロジーの進化による劇的な社会変化

21世紀になって20年以上経った今、地球は高速なデジタルネットワークとコンピュータによって覆い尽くされています。インターネットを介したデジタルコミュニケーションがまるで空気のように、人が生きる上で欠かせない環境となりました。

この10年ほどで急成長した世界のICT企業を見ても、この劇的な変化を見据えて新しい価値を生み出したクリエイティブな人こそが成功できるということがわかるでしょう。

しかしその現実から目を逸らすように20世紀の世界観のまま受け身で働き続けている人も多いというのが現状です。かつて1992年までの数年間に「世界競争力ランキング」で首位にいた日本は、年々その存在感を失い2020年度は過去最低の34位となってしまいました。

こうした現状では、以前に重視された「真面目さ・勤勉さ」よりも、「新しい価値を生み出す力」、つまりクリエイティビティが求められるのは必然ではないでしょうか。

グローバル時代におけるクリエイティビティの可能性

前述の社会変化により、私たちはデジタルコミュニケーションを介して全世界の人々に深く影響を与えることが可能な時代となりました。つまりこれはピンチのように見えて実は「あるべき世界」を自ら構築できるチャンスなのです。

デジタルハリウッド大学学長の杉山知之は、次のように語ります。「個人のクリエイティビティがデジタルコミュニケーションを使いこなすとき、ヴァーチャルとリアルの世界の区別は無くなり、魔法のような事を起こすことができるようになる。その力を得るための様々な学びとプロジェクトが用意されているプラットフォームが、デジタルハリウッド大学である。人類が手に入れたデジタルという新たな力で人々の幸せをアップデートするのは皆さんの世代だ。」

この新しい社会環境に基本的には誰もが自由にアクセスできるのであれば、問われるのは個人のクリエイティビティです。一人のアイデアが大げさでなく世界を変えていく。そんな時代を既に迎えているのです。

コロナウイルスによる社会変動

新型コロナウイルス感染拡大は社会の劇的な変化をよりいっそう加速しました。通勤がリモートワークに切り替わるなど新しい生活様式が生まれるとともに、ビジネスにおいてもデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が進むなど、さまざまな抜本的な変化が起こっています。

こうした逆境の中では、ピンチをチャンスに変えるクリエイティブなアイデアが何より求められます。たとえこれまで経験したことのない事態でも「どうにかして乗り越えよう」と前向きに考えることで生まれるアイデアが、未曾有のパンデミックの中でも生き抜いていく力、そして未来の希望の光となるのです。

4. クリエイティブな人の特徴

自分自身がクリエイティビティを発揮するには、どのような心がけをすると良いのでしょうか。ここでは、1996年に「Creativity: The Work and Lives of 91 Eminent People」を出版した心理学者・Mihaly Csikszentmihalyi氏による考察を参考とし、クリエイティブなマインドの特徴をお伝えします。

エネルギッシュで集中力がある

クリエイティブな人は肉体的にも精神的にもエネルギーを持ち、熱心に取り組むことができます。

ただし常に集中して制作作業に打ち込むのではなく、休息を取ることも欠かせません。好奇心旺盛なので興味のあることを調べたり、静かに物事を考えたりしながら、心を解き放っているのです。

頭が良くて繊細

クリエイティブな人は頭がいい傾向にあります。とはいえ極端にIQが高い人は必ずしも創造性が高いとは言えず、平均以上の知能を持つことが重要と言われています。

新たなものを作り出す時には「どのアイデアを追求し、どのアイデアを手直しするか」といった判断力が重要であり、その点において頭の良さが関わります。また好奇心を維持するために、物事を新鮮かつ繊細な目で見ることができる能力が、創造性に貢献するということです。

遊び心と忍耐力

遊び心のある態度、そしてその逆説である忍耐力が創造性の特徴です。

創造性のある人は満足のいく作品ができるまでひたすら作業し続けますが、それだけではなく好奇心のままに遊ぶことも忘れていません。

クリエイティブな人は、創造性は楽しみと努力の両方を兼ね備えていることに気づいています。

想像力と実用性

クリエイティブな人は、空想したり、世界の可能性や不思議を想像したりするのが好きです。だからといって頭を空っぽにしているのではなく、空想を現実のものに近づけることができるのです

現実の問題に対して想像力のあふれた解決策を打ち出し、その考えを現実にするための実用的な方法を見つけられることが特徴です。

外交的で内向的

クリエイティブな人は、外向性と内向性の両方の特性を同時に示す傾向があります。

人と接することでアイデアやインスピレーションが生まれますが、静かな場所に引きこもることで、これらの創造性の源を十分に引き出すことができるのです。

誇りと謙虚さ

高い創造性を持つ人は、自分の成果を誇りに思う傾向がありますが、同時に自分の立場を自覚していて謙虚です。同じ分野で働く人たちや、自分の仕事に影響を与えた人たちの仕事に、多大な敬意を払っているかもしれません。

自分の仕事が他の人の仕事に比べて注目に値すると感じていても、それだけを重視するのではなく、謙虚な気持ちで他の人と接することができるのです。

保守的で反抗的

クリエイティブな人は既成概念にとらわれない思考をする「反抗的な人」と思われがちですが、保守的であることも同時に大切です。

まず文化的な規範や伝統を内面化し、過去を知識の源として評価して、さらには受け入れることができること。一方で、新しいソリューションを生み出すための改良方法を模索することができること。その両方の面が、創造性には必要なのです。

情熱的で客観的

クリエイティブな人々は、単に仕事を楽しむだけでなく、自分の仕事を情熱的に愛しています。しかし、情熱を持っているからといって、必ずしも素晴らしい作品ができるとは限りません。

彼らは自分の仕事に没頭しながらも、それを客観視することができます。他人からの批評を受けることを厭わないので、自分を仕事から切り離して、改善すべき点を見つけることができるのです。

オープンで敏感

クリエイティブな人々はよりオープンで、敏感な傾向があると言われています。

新しいアイデアを思いつき、リスクを取るという行為は、しばしば批判を受けることになります。何年もかけて作り上げたものが否定されることは苦痛です。

けれども創造的な経験に対してオープンであることは、大きな喜びの源にもなります。その喜びは、他のどんな苦痛よりも価値があるとクリエイティブな人は信じています。

5. クリエイティビティを身につけるには?

クリエイティビティを身につけるには、「考えること」と「生み出すこと」という二つの過程それぞれにおける学びと実践が必要です。

「考えること」という過程においては、まず発想の源として多くの知識を得ることが重要です。歴史、文化、自然科学、宗教、法律など、表現につなげるための「知の引き出し」は、数多く持っているに越したことはありません。

そして、得た知識を組み合わせたりアレンジしたりしながらアイデアへと昇華していきます。ひたすらインプットするだけでなくアウトプットも行いながら、身近な課題を解決するためのアイデアを企画するくせをつけましょう。他者からのフィードバックを受けながらアイデアをブラッシュアップしていくと、企画力を磨き上げることができます。

「生み出すこと」の過程においては、実践的なスキルが必要です。PCとソフトを使用してグラフィックや映像を制作するノウハウや、Webの仕組みを理解してプログラミングを行うスキルを学ぶことで、アイデアを実際の作品として具現化することができます。

どのような手法を通じて具現化するのが向いているのかは、実際にやってみないとわからないという側面があります。そのため「ゲームを作りたい」「アニメを作りたい」など未経験のうちに分野を限定するのではなく、あらゆる分野に触れながら幅広くスキルを身につけていくことがまずは重要であると考えます。

6. DHUでのクリエイティビティの学び

デジタルハリウッド大学では、クリエイティプな発想やスキルを高めるための総合的な学びを経験できます。

最大の特徴は、デジタルコミュニケーションを横断して学べるカリキュラムです。一般的な学校ではWeb・映像・グラフィックなどの専門に分かれて学習を進めることが多いですが、本学ではあらゆる分野を横断的に学ぶことでクリエイティビティの本質に迫ります。

まず、1年次からIllustratorやPhotoshopの使い方などの基礎スキルを習得します。その上で多様なデジタルコンテンツ(3DCG、ゲーム・プログラミング、映像、グラフィック、アニメ、Webデザイン、メディアアート等)に触れ、同時にビジネスや企画の知見も養いながら、自らの専門性を追求していきます。

また本学では、豊かな創造力を生み出す教養科目(歴史、文化、宗教、社会学、自然科学など)も充実しています。一般的な学校では教養科目を1、2年次で履修することが多いですが、本学ではあえて2年次から4年次で履修します。それは1年次に様々な課題制作などに取り組む事で、学生自身が幅広い知識の必要性に気づくことができるから。必要性を感じるときに学べば、深く身につき、さらに知ろうとする意識も生まれます。前向きに、自分の中に「知」を蓄えていこうとする姿勢を身につけることは、創造を生む力になるでしょう。教養科目は、その力を得るためのきっかけでもあるのです。

デジタルハリウッド大学のカリキュラムの詳細はこちら:https://www.dhw.ac.jp/faculty/

7. まとめ

テクノロジーの発展やコロナウイルスによる社会変動など、時代はますます不確実で予測不能になりました。これからの未来を自分らしく生き抜いていくには、デジタルを使いこなして一人ひとりが自らのクリエイティビティを最大限に発揮することが必要です。そのために何をするべきなのか、この記事が皆さんのアイデアの源泉となり考えるきっかけとなれば何よりです。

デジタルハリウッド大学の学びの特色

企画経営やマーケティング、広告、広報・PR等を学び新たなコンテンツビジネスを創出する

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