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イラストレーターとは?仕事内容や必要なスキル・資格、年収などを徹底解説!

本や雑誌の挿絵と表紙デザイン、広告キャンペーン用のポスターやバナー、ウェブサイトやアプリのイラスト、ゲームやアニメのキャラクターデザインや背景美術等、日常の至る所で目にするイラスト。それらを生み出すイラストレーターは多くの人の目に触れる魅力的な職業です。

「イラストレーターになりたい!」「だけど、本当になれるのはひと握りしかいないのでは?」「社会人として暮らしていけるくらい稼げるの?」といった想いや疑問を持っている高校生、受験生の方も多くいるでしょう。この記事では、イラストレーターという職業の働き方や、平均的な収入、またイラストレーターになるための学習方法まで、まとめてご紹介します。

<目次>

1. イラストレーターとは

イラストレーターは、雑誌やWebなど依頼を受けたさまざまな媒体にその趣旨に合ったイラストを描く職業です。クライアント(顧客)の要望に添ったオリジナリティのあるイラストを描くことが求められます。

イラストレーターの仕事の流れ・仕事内容

イラストレーターの仕事は、クライアントからの依頼を受けるところから始まります。 依頼内容は、キャラクターデザインや背景設定、物語の世界観など多岐にわたります。

まずはクライアントとの打ち合わせで要望を確認し、アイデアを練ります。 その後、下書きやラフ画を経て、最終的なイラストを完成させていきます。

主な業務の例

  • 本や雑誌のイラスト:小説や児童書、教科書、雑誌の記事に添える挿絵を描きます。表紙デザインも担当することがあります。
  • 広告:広告キャンペーンのためのビジュアル素材を作成します。ポスター、バナー、パンフレットなどに使用されるイラストを描きます。
  • デジタルメディア:ウェブサイト、アプリ、ソーシャルメディアのコンテンツに使用されるイラストを作成します。アニメーションやインタラクティブなデザインにも関与することがあります。
  • ゲームやアニメ:キャラクターデザインや背景美術を担当します。コンセプトアートやストーリーボードの制作も行います。
  • プロダクトデザイン:パッケージデザインや商品ラベルのイラストを作成します。雑貨や衣類などのグラフィックデザインも含まれます。

クライアントの意向を汲みつつ、自身のアイデアとクリエイティビティを発揮することが何より大切です。 イラストを通して依頼主の想いを形にし、満足いく作品を提供することがイラストレーターの役割といえるでしょう。 

イラストレーターの仕事の魅力・やりがい

クライアントの要望に応えることが前提ではあるものの、仕事を通じて自分の想像力を発揮できるのがイラストレーターという仕事の最大の魅力。オリジナリティあふれるイラストを生み出す喜びは格別です。

クライアントの要望に合わせて柔軟に制作を行い、相手の期待に応えられた時の達成感は何物にも代えがたい喜びになります。自分のイラストが書籍やWebサイト、広告などで活用されるのを見ると、やりがいを強く感じられるでしょう。

2. イラストレーターに必要なツール「Illustrator」

続いて、イラストレーターになるために必要なツールについて見ていきます。

Adobe Illustrator (イラストレーター。通称「イラレ」 )は、アドビ社が提供する画像作成ソフトウェアです。 イラストレーターを目指す人にとって、このIllustratorの機能を理解し活用できることは必須のスキルといえます。

Illustratorでできること

Illustratorは、ベクター 画像*を扱う高機能なデザインツールです。 テキストや画像を自由に組み合わせて、さまざまなデザイン作品を制作できます。

*ベクター画像:点や線、曲線などの幾何学的図形からできるデータ。画像のサイズを拡大、縮小しても画質が劣化しない。ラスター画像(ピクセル(画素)と呼ばれる格子状のドットの集合体からできるデータ。解像度によって画質が変化する)と比較して覚えておきましょう。

Illustratorの主な機能は以下です。

  • ロゴ・アイコン制作: ペンツールを使ってベクターイラストを描画できる
  • チラシ・パンフレット制作: レイアウトツールで文字や画像を自在に配置できる
  • Web・UI/UXデザイン: SVGフォーマットでデータを出力できる
  • 地図・グラフ作成: 直線や曲線を組み合わせた図形を作れる

ペンツールやパスファインダーなどの高度な機能を使えば、 オリジナリティ溢れる創造的なデザインも可能です。

IllustratorとPhotoshopの違いは?

Illustrator(イラストレーター)とPhotoshop(フォトショップ)は、 Adobe社が提供する画像編集ソフトウェアの代表格です。

両者の大きな違いとして、 Illustratorは主にベクター画像を扱うのに対し、 Photoshopはラスター画像を扱うのに適しています。

ベクター画像はスケーラブルなので、 拡大縮小しても画質が劣化しません。一方のラスター画像は、 ピクセルで構成されているため拡大すると劣化します。そのため、Illustratorはロゴデザインやイラスト制作に適しており、 Photoshopは写真の編集や合成に向いています。

また、保存ファイル形式も異なり、 Illustratorは「.ai」、Photoshopは「.psd」が一般的です。このように、用途に合わせてIllustratorとPhotoshopを使い分けることが重要です。

3. イラストレーターの働き方

デジタルイラストの時代となり、イラストレーターの活躍の場は大きく広がっています。
従来の紙媒体に加え、Web上でのイラストニーズが高まっており、プロのイラストレーターはWebコンテンツ制作に多く関わるようになりました。特に近年は、

  • ゲーム業界
  • アプリ開発
  • Webサイトのイラスト制作

などの分野で、イラストレーターの活躍が目覚ましいです。

自由な働き方も魅力のひとつ

フリーランスとして活動するイラストレーターも多く、自分のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができることも魅力のひとつです。紙とWebを掛け合わせた活躍の場が拡大する中、イラストレーターは変化の時代にも強い職業といえるかもしれません。

4. イラストレーターになるには?

イラストレーターになるために、必ず取得しなければならない資格や学歴はありません。しかし、美術系の大学や専門学校のイラストレーション科に進むと、必要な知識やスキルを効率よく身につけられるでしょう。

イラストレーターとして働くには、広告制作会社やデザイン会社、ゲーム会社に就職して会社員として働く方法もあれば、フリーランスとして働く方法もあります。フリーランスの場合には、自身で仕事を売り込み、クライアントを見つけていく必要があるのでやや難易度が上がります。

5. イラストレーターになるうえで必要なスキル

思い描いたものを形にする表現力

まずは、構想したものをしっかりと伝える表現力です。外観や機能を正確に伝えるデッサン力や、デザインや色彩によって伝えたい部分を強調して表現する力が求められます。

デザインソフトのスキル

近年はデータでの納品を求められる事が多く、制作にもデザインソフトを使用するのが主流になっています。PhotoshopやIllustratorなどのデジタルツールを自在に使いこなすスキルが必要です。

トレンドをつかむ感度の高さ

イラストにも流行があるので、普段からアンテナを張ってトレンドを掴む必要性も。一方、流行を取り入れつつも、オリジナリティを持つことがとても重要です。

学び続けられる力

デジタルツールやソフトウェアの進化も著しいため、新しい技術やツールの習得も重要です。Adobe IllustratorやPhotoshop、Procreateなどの基本的なソフトウェアに加え、3Dモデリングやアニメーションの技術など、幅広いスキルを身につけることで、より多様なプロジェクトに対応できるようになります。

6. イラストレーターになる上で活かせる資格

先述の通り、イラストレーターとして仕事をするために必要な資格は特にありません。しかし、持つことで仕事にプラスになる資格があります。イラストレーターとしてのスキルや知識を資格によって証明できるため、仕事を探す際に有利に働くでしょう。

1.Photoshopクリエイター能力認定試験 / Illustratorクリエイター能力認定試験

世界基準のグラフィックツールであり、イラストレーションの作成に必要なソフトウェア「Photoshop」「Illustrator」の活用能力を測定・評価する資格検定試験です。サーティファイ社が実施しています。

いずれも、問題の指示に従って、新規ドキュメントから1つのグラフィックコンテンツを作りあげる試験です。制限時間内にコンテンツを制作するためのソフトウェアの「操作スキル」と、指示を的確に読み取って表現する「問題解決力」が求められます。

2.アドビ認定プロフェッショナル

イラストレーションの作成には、アドビ社のソフトウェア製品 (Adobe Creative Cloud) が多く使用されますが、「アドビ認定プロフェッショナル」は、そのソフトウェアに関する専門知識やスキルを証明する資格です。

資格は、Photoshop・Illustrator・Premiere Proの3つの科目ごとに認定されます。「Photoshopクリエイター能力認定試験」や「Illustratorクリエイター能力認定試験」との違いは、上記2つは、サーティファイ社による民間の資格であるのに対し、本試験はアドビ社が唯一公認する国際認定資格である点です。

3.色彩検定

色彩検定は、色に関する幅広い知識や技能を問う検定試験で、文部科学省後援の公的資格です。

色の基礎から色の組み合わせ方、専門分野での色彩の活用方法などを幅広く学習し、センスや経験によらない配色の理論の土台を身に付けられます。イラストレーションは媒体によってモノクロやカラーの場合があります。ターゲットの目を引く印象的な色遣いや、幅広い層に受け入れられやすい色づかいなど、「色」について幅広い知識を持つことでよりユーザーや顧客に対して訴求効果の高いカラーイラストが制作できるでしょう。

7. イラストレーターの将来性

イラストレーターは人気の高い職業ですが、今後もますます需要が高まると予想されています。 デジタル化が進む中、さまざまなメディアでイラストが活用されるようになり、その重要性が増しているからです。

一方で競争も激しくなってきました。 高いスキルを身につけ、オリジナリティのある作品を生み出す力が求められます。

キャリアパスとしては、以下のような道が考えられます。

  • フリーランスのイラストレーター
  • 出版社や広告代理店などの企業に所属
  • アニメーション制作会社でキャラクターデザイナーなどとして活躍
  • 自身のイラスト作品を商品化・販売

先述した通り、長期的に活躍するためには、トレンドを敏感に察知し続ける力や、新しい技術を常に学び続ける姿勢が欠かせません。 

8.デジタルハリウッド大学の学びの特色

デザインから表現演習、色彩論までを幅広く修得

デジタルハリウッド大学は1学部1学科なので、入学前に学科やコースを決める必要はありません。入学後の興味関心によって学びたい科目を柔軟に選択することができます。

イラストレーターになるために役立つ講義として、「デザインベーシック」「作画演習」「表現演習」「色彩論」などがあります。これらの講義は現役で業界で活躍する実務家教員から学ぶことができるため、実践的な学びを得る機会となります。これらの機会を通じて、プロのキャラクターデザイナーを目指すことができます。

高校時代からPCでの制作やクリエイティブな活動をしていたという学生は少数派です。IllustratorやPhotoshopなどの基礎ツールを1年次前期に集中的に学び、その後上記のような授業を組み合わせていくことで、4年間かけてイラストレーターへの夢に近づくことができます。

イラスト経験者は入試でも有利

もちろん、高校生の頃からIllustratorやPhotoshop、その他デジタルツールを駆使して制作活動を行っている受験生も歓迎します。腕に自信のある方は、ポートフォリオの提出が必須な「総合型選抜【特待生選考】作品型」などでの受験を検討してください。特待生に選ばれると授業料が最大4年間全額免除のチャンスもあります。

9.まとめ

「イラストレーター」は、イラストを通じて必要なメッセージを伝えることが求められる職業です。イラストそのものを制作するスキルはもちろん、伝えたい内容をかみ砕きターゲットに効率的に伝えるための幅広い知識やスキルが求められます。

絵を描くスキルだけでなく、デジタルツールを使いこなす方法、企画や表現の手法までを幅広く習得することでオリジナリティのある魅力的なイラストを発信し活躍できるでしょう。

この記事を通じて、受験生のみなさんがイラストレーターという仕事を通じて、自分自身の進路や将来への考えを深めてもらえれば幸いです。

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