東京ゲームショウ2025(9月27日~28日)に在学生が出展します!  
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プロンプトエンジニアリングとは?重要性や手法・技術の例などを徹底解説!

みなさんは「プロンプトエンジニアリング(Prompt Engineering)」という言葉を聞いたことがありますか?プロンプトエンジニアリングとは、AI技術を使う上で欠かせない学問分野のうちのスキルのひとつです。本記事では、プロンプトエンジニアリングがどんなものなのか、その基本的な考え方から重要性、さらには具体的な活用方法まで、分かりやすく説明していきます。

AI(人工知能)から質の高い回答を引き出すためには、AIへの質問や指示(プロンプト)を工夫する必要があります。本記事ではプロンプトの基本的な意味や種類、効果的な作り方、学びの場としてのデジタルハリウッド大学の情報をまとめてご紹介します。高校生やその保護者の方にも理解しやすい内容を心がけていますので、ぜひ進路選びや学習の参考にしてみてください。

<目次>

プロンプトエンジニアリングとは?

プロンプトエンジニアリングとは、AIや機械学習モデル(大量のデータを使って学習をし、問題解決をするコンピューターシステム)に対し、最適な指示や質問を与えることで、その出力結果を改善するための技術や手法を意味します。

  • 目的(何を解決したいのか)
  • 文脈(前提となる背景情報や利用シーン)
  • 要件(回答の形式・語調・長さ・対象読者など)

といった条件を細かく設計し、AIが返す文章や画像、プログラムなどのアウトプットを“ほぼ狙いどおり”に整えるための実践的な技術体系、と定義できます。ChatGPTやGeminiなどのテキスト生成AI、Stable DiffusionやMidjourneyなどの画像生成AI、Gen-2などの動画生成AIなど、生成AIの種類や用途も年々広がってきていますが、これらを利用するうえで避けて通れないのが「プロンプト」です。

そもそもプロンプトとは?

プロンプト(prompt)とは、AIや生成モデル(指示に基づいて新しい文章やデータを作り出すAI)に与える質問や命令文のことを指します。具体的には、「この英文を要約してください」といった指示や、「次に続く単語を予測してください」などのお願いがプロンプトの例です。

一方で、プロンプトを打ち込んでも思い通りの結果が出力されない、という経験をした人も少なくないのではないでしょうか。そんなときは、「この英文を300字以内で、定期テストで出題されそうな箇所に絞って要約して」と具体的な制約を盛り込んで指示を出したり、プログラム生成時に「Pythonでエラー処理を含めて書き直して」などと詳細を追加したりすることで、AIの回答精度と再現性を高めていく必要があります。

こうした試行錯誤(プロンプトの修正→AIの出力確認→再調整)を繰り返しながら、最適な指示パターンを探るプロセスそのものがプロンプトエンジニアリングであり、データ分析・文章生成・クリエイティブ制作など幅広い分野で成果を最大化する鍵となっています。近年ではゼロショットプロンプティング(AIに何かを指示する際に、具体例を一切示さずに言葉だけで指示すること)といった高度な手法も登場しているため、「どう問いかけるか」がますます重要になっています。

プロンプトエンジニアリングが注目されるようになった背景

プロンプトエンジニアリングが注目を集めるようになった背景には、AI技術が急激に進歩し、さまざまな分野で実際に活用されはじめたことがあります。特に、「大規模言語モデル」と呼ばれるAIが普及したことが大きな理由です。大規模言語モデルとは、非常に大量のテキストデータを学習し、自然な文章を生成したり、人間とスムーズに会話をしたりするAIのことです。

これにより近年では、一般の人々だけでなく企業においても、規模の大小を問わずAIの活用が進んでいます。顧客対応やコンテンツの作成、さらには定型的な作業をAIに自動化させることで、業務の効率化やコスト削減を図っています。いくつか例を見てみましょう。

トヨタ自動車

楽天グループ

適切なプロンプトを作成するための要素

プロンプトを作成する際は、AIにとって分かりやすく、シンプルに伝えることが大切です。もし指示が曖昧だったり情報量が多すぎたりすると、AIから返ってくる回答が間違っていたり、求めているものと違ったりする可能性があります。特に、生成AIでは入力したプロンプトの内容に基づいて文章やデータが直接作られるため、指示の仕方がそのまま結果に影響します。そのため、プロンプトを適切に設計することが非常に重要です。

適切なプロンプトを作成するためには、よりよい回答を引き出すためのコツが必要です。具体的にどのように指示を出せばいいのか、要素をいくつか見ていきましょう。

具体的で明確な表現

AIに伝える内容は、目的・テーマ・締め切り・文体などをはっきり示すことが基本です。たとえば「高校生向けに300字以内で、定期テスト対策を箇条書きで解説して」と書けば、AIは条件を理解しやすく、狙い通りの要約を得られます。

目的に合ったフォーマット

欲しい答えがリスト形式なら「箇条書きで」、ストーリーなら「高校生が主人公の短い物語で」と形式を指定しましょう。文章生成AIはレイアウトの指示にも従えるため、出力の手直しにかかる時間を減らせます。

コンテキスト情報の提供

AIが状況を正しく把握できるよう、コンテキスト(前提条件や背景)を補足します。たとえば「高校の文化祭で使うポスター文案」と目的を添えたり、「部活動と両立したい新入生向け」というターゲットを明示したりすると、回答の精度が大幅に向上します。必要に応じてキーワード、制約、関連データを追加するのも有効です。

過度な複雑さの回避

一度に多くを求めすぎると、AIの応答が散漫になったり誤解が生じたりします。まずは「記事構成を提案」「各見出しの本文を200字で執筆」というようにタスクを分け、段階的にブラッシュアップしましょう。

ハルシネーションへの対応

ハルシネーションとは、AIがまるで幻覚を見たように、事実に基づかない情報を生成してしまう現象のことです。差別的・不適切な表現を含むプロンプトや、誤情報を助長する指示は避けなければなりません。AIが生成した内容をそのまま採用せず、事実確認や修正を行う仕組みを整えることで、信頼性の高い成果物に近づけます。

役割や視点を指示する

AIに特定の役割や視点を与えて回答させる手法も有効です。例えば、「アドバイスをしてください」と指示すると、回答のトーンや内容をコントロールできます。また、「誰でも理解できるように説明してください」と指示すると、一般の方々や高校生、保護者にも理解しやすい内容を生成できます。このアプローチを用いると、特定の視点や専門的なアドバイスが必要な場合にも、要求に応じた品質の高い回答を得ることができます。

プロンプトエンジニアリング技術の例

適切なプロンプトの作成方法が理解できたら、より高度な技術を身につけてみることをおすすめします。一口に「プロンプトを書く」といっても、条件や目的によって手法は様々です。ここでは、プロンプトエンジニアリングの技術を細かく分類したものを紹介します。

ゼロショットプロンプティング(Zero-Shot Prompting)

ゼロショットプロンプティングは、事前の具体例を提供せず、タスクや質問に対する指示のみをプロンプトに記述する手法です。例えば、「この商品について100文字で説明してください」というように、具体例を与えず、単に説明の長さと形式を指定します。この手法はシンプルで迅速な指示が可能であり、AIにとってのメリットがあります。ただし、明確な文脈や制約がない場合、出力が予期しない結果になることもなるため、類似するタスクや学習済みデータに適しています。

ワンショットプロンプティング(One-Shot Prompting)

ワンショットプロンプティングは、タスクの実行例を1つ提示し、その後に本番の指示を与える手法です。例えば、「犬の特徴を説明する」タスクであれば、「例: 柴犬は小型で忠実です。次に、ゴールデンレトリバーを説明してください」といった具体例を先に提示します。AIに1つの具体例を与えることで、出力内容や形式の期待値を共有し、精度を向上させることができます。

フューショットプロンプティング(Few-Shot Prompting)

フューショットプロンプティングは、AIに複数の具体例を提示し、タスクの出力イメージを学ばせる手法です。例えば、「例1: 犬は動物です。例2: バラは植物です。次に、パンダを説明してください」といった形で使用します。複数の例を提示することで、AIはタスクのパターンやルールを理解しやすくなり、出力精度が向上します。1つではなく少数の例で学習させるため、モデルを追加学習する必要がない点がメリットです。

ステップバイステッププロンプティング(Step-by-Step Prompting)

ステップバイステッププロンプティングは、タスクを小さなステップに分解し、順序立てて指示を出す手法です。例えば「1. 問題を理解する。2. 解決策を考える。3. 解決策を実行する」といった形で、段階的な指示を与えます。この方法を用いると、AIが論理的に考えを整理しながら回答するため、出力の精度や論理性が向上します。ただし、多段階の指示を設計するのに時間がかかることがデメリットです。

コンストレイントベースプロンプティング(Constraint-Based Prompting)

コンストレイントベースプロンプティングは、出力範囲や条件に制約を与えてAIの回答を限定する手法です。例えば、「50文字以内で回答する」「数字のみを使って説明する」といった具体的な条件を提示します。これにより、出力が目的に沿った形式やボリュームに収まり、効率的な結果が得られます。文字数制限や特定フォーマットでの出力が求められる場合に特に有用ですが、制約が厳しすぎるとAIの柔軟な回答が制限される可能性があります。

ロールベースプロンプティング(Role-Based Prompting)

ロールベースプロンプティングは、AIに特定の役割を与え、その立場で回答させる手法です。例えば「あなたは医師です。患者の症状に基づいて助言してください」という具体例を指示します。AIが特定の職業や役割の知識を活用して回答するため、専門的で具体的な出力が期待できます。ただし、役割設定が曖昧だと期待通りの回答が得られないこともあります。

デジタルハリウッド大学でエンジニアリングを学ぶ ― 業界直結のカリキュラムと多彩な教員陣

デジタルハリウッド大学では2005年の開学以来、デジタルクリエイティブの最先端を学べる4年制大学として教育プログラムを提供してきました。近年では生成AIに関連した取り組みも進んでいます。具体的な教員とカリキュラムをご紹介します。

橋本大也先生

初夏のオープンキャンパス2025day1では、生成AIの専門家としても著名な橋本大也先生による体験授業が行われました。生成AIモデルごとに得意としている技術を紹介しながら、無料の生成AIでも活用次第でクリエイターとしての可能性を広げられるかを学べる内容です。生成AIを使ったことのない人でも、どのようにプロンプトを書けばいいのか、等をビギナー向けの生成AIの使い方を解説した本、著者である『頭のいい人のChatGPT&Copilotの使い方』を引用しながら紹介しています。

頭がいい人のChatGPT&Copilotの使い方

白井暁彦先生

白井暁彦先生は画像生成AIの分野を中心に、AI技術を活用したクリエイティブな作品の生成に関する研究と教育に注力しています。『画像生成AI Stable Diffusionスタートガイド』(SBクリエイティブ、2024年)は、デジタルクリエイティブ初心者にもわかりやすく画像生成体験できるためのガイドブックだ(画像はAICU Inc.より)

白井暁彦先生が立ち上げたAICU Inc.では、クリエイティブAI分野におけるリーディングメディアとして、AI技術に関する最新情報や解説記事を提供したり、生成AIに関する勉強会やワークショップを開催しています。

臼井拓水先生

臼井拓水(usutaku)先生は、Amazon Japan、AI開発ベンチャーにて取締役を経験後、法人向けAI研修を提供するMichikusa株式会社を創業。InstagramやYouTubeなどで数十万人のフォロワーに向けて今すぐ使えるAI仕事術を発信する活動を続けていますが、2025年4月にDHU特任准教授に就任しました。後述の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」を担当しています。

【開催レポート】生成AI発信者usutaku氏による公開講義「ここまでできる!生成AI最前線」

数理・データサイエンス・AI教育プログラム

「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」は、数理・データサイエンス・AIを「学ぶ楽しさ」「学ぶことの意義」を理解させることを目的としたプログラムです。数学知識の乏しい学生を含め、誰もが理解すべきリテラシーレベルとして分野を問わず履修できる科目やカリキュラム内容を目指したもので、これらに関する知識及び技術について体系的な教育を行う大学等のプログラムを文部科学大臣が認定及び選定して奨励するものです。

デジタルハリウッド大学では、2022(令和4)年度に「リテラシーレベル」(学生の数理・データサイエンス・AIへの関心を高め、それを適切に理解し活用する基礎的な能力)での認定を受けたのに引き続き、2023(令和5)年度は「応用基礎レベル」(課題を解決するための実践的な能力)での認定を受けました

まとめ

プロンプトエンジニアリングは、AIに与える指示(プロンプト)を設計・最適化し、望むアウトプットを得るための実践的な技術領域です。論理的思考力、言語運用力、そして最新AIの動向に対する継続的なリサーチが不可欠で、基礎を学ぶには専門オンライン講座や大学・専門学校のAI科目を活用すると効果的です。小さなタスクから検証を重ねることで成果を体感しながらスキルを磨ける点、そして社会の多様な課題解決に直接貢献できる点がプロンプトエンジニアリングの大きな魅力と言えます。

デジタルハリウッド大学(DHU)で学ぶメリット

DHUでは、理論と実践を融合したカリキュラムを提供しています。生成AIを活用したテクノロジー分野で必要な基礎知識の習得はもちろん、プロジェクト型授業や企業連携プログラムを通じて現場感覚を養うことが可能です。たとえば、VRやAR、3DCG、映像制作などを実際にハンズオンで学べるため、先端テクノロジーへの理解を深め、即戦力として活躍できる人材へと成長できます。こうした学びはSEとしてのキャリア形成にも大いに役立つでしょう。

他の関連するキャリアパスや職種について知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。

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