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「たまたま」の連続から辿り着いた、ゲームクリエイターへの道。

山口 登さん

2022年度入学
N高等学校(梅田キャンパス)出身

ーー出身はどちらですか?

兵庫県の神戸です。高校は大阪・梅田にキャンパスがあったので、朝7時起きで通学していました。ゲーム制作ができるコースがあったので選びました。

「Unityユースクリエイターカップ2021」ブロンズアワード 『The Hungry Cat』

ーー入学前からゲーム制作の実績をお持ちの山口さんですが、ゲームとの出会いについて教えてください。

初めてプレイしたのはポケモンで、「ハートゴールド・ソウルシルバー」を幼稚園の頃にやってました。ただ父がイラストレーターなのもあって、当時はマンガ家やイラストレーターになりたいと思ってました。学校の休み時間にノートの隙間にずっと落書きするかんじで。

小6から趣味でプログラミングスクールに入りました。たまたま学校帰りにチラシを配っていたんです。そこでマイクラから基本を学びました。ただブロックコーディングだと表現に限界があるし、自分の中にあるファンタジーの世界を形にしたかったので、Unityを中心に本格的なゲーム・プログラミングに手を出していきました。

ーー進路についてはどのように考えていましたか?

高校入学の時点では漠然とゲーム業界に進みたいなと。高卒で起業みたいなことも考えたのですが、多くの会社が大卒を応募資格にしていると知って、大学進学を選びました。

高3の春に志望校を決めるタイミングで改めて考えたんですけど、受験みたいな「勉強のための勉強」はしたくなくて。もともとやる気の浮き沈みが激しいタイプで、やる気のない時はゲームで遊んじゃうんです(苦笑)。それなら好きなことで進学先を選ぶのもありかなと。

合格するためには実績づくりが必要だと思って、いろいろなコンテストに応募しました。日本ゲーム大賞U-18部門2021で銀賞をいただいた「マグロの惑星」は、マグロに羽が生えたりして人間を襲ういわゆる「バカゲー」です。B級映画みたいに、何も考えずに笑えるものを作りたかったんです。

「日本ゲーム大賞U-18部門2021」 銀賞 『マグロの惑星』
https://u18.awards.cesa.or.jp/finalist2021/fin13/

DHUの指定校推薦の枠があるのを知って調べたら、専門科目を1年から学べるかわりに、他大学だと1年次から履修しなきゃいけない教養科目を2年次から学べたり、クォーター制で3ヶ月ごとに履修科目を変えられたり。勉強のペースが自分に合っていると感じました。

ーー履修してみて面白かった授業について教えてください。

まずは英語。プログラミングの勉強をしていると海外の技術ページとか読むことが多いので、英語を読む力と書く力とかあるとすごい助かるなって。Webデザインやillustratorの授業も新鮮でした。これから自分のポートフォリオサイトを作る上で必要な知識を得られました。

ゲーム・プログラミング系だと、これまでUnityでの制作が中心だったので、1年後期からはUnreal Engineの授業を取っています。あとおすすめは教養科目の「ゲーム情報学」。これまで自分は「ゲームを作りたい」一心だったけど、「そもそもゲームとはなんぞや?」なんて考えたこともなかった。ジャンルやプレイヤー数による科学的分類について教わることで、今までにない視点を持つことができます。

ーーこれからの大学生活、どう過ごしますか?

1年次は「大学に馴染むための時間」。神戸から引っ越してきたこともあるので、どういう人がいるのか、どういうサークルがあるのか、いったん周りを見回してみようという気持ちで過ごしてきました。

2年次からはゲーム制作に本気で取り組みたいです。例えばゲーム内の3Dオブジェクトを作る際、以前はMagica Voxelを使ってたんですが、友達にBlockBenchの存在を教えてもらって幅が広がりました。早く自作ゲームの販売までこぎつけたいですね。今の目標はHAL研究所で仕事をすることです。

ーーなんだか達観してますね。

僕の人生って「たまたま」の連続なんです。プログラミングスクールに入ったのもたまたまチラシを配っていたからだし、ゲームで賞をとれたのもたまたま。その連続で今の自分があるんです。だから高校生のみなさんも、偶然の出会いを大事にしながら、自分の心をぶらさずに続けてほしいですね。

ーー最後に、山口さん的「これだけはやっておけゲーム3選」を教えてください。

まずは「ポケモン」。タイプ相性や技の効果など、ゲームとしてかなり複雑だけど、頭を使って戦略を練ったり、戦略の幅を活かして誰も思いつかないような作戦を考えたりすることで、複雑さがあまり気にならない面白さがある。そこに魅力があります。次はマインクラフト。世界一売れている理由はやはりあの自由度にあると思います。最後に「影廊-Shadow Corridor-」。これもプレイヤーの状況判断能力が問われるゲームで、頭を使わないと生き残れない。やっていてめちゃくちゃ楽しいですね。

いいゲームは「縛り」と「ルール」でできているんです。

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