映像クリエイターが、世界を変えるかもしれない。社会に影響を及ぼした映像作品3選。

1本の映像が、人々の心を動かし、ひいては社会を動かすことがあります。

この記事では、映像クリエイターとは何かを説明するとともに、社会を動かした近年の映像作品を3つピックアップしてご紹介します。

<目次>

  1. 映像クリエイターとは
  2. 映像クリエイターの仕事内容
  3. 映像クリエイターの将来性
  4. 社会に影響を及ぼした映像作品3選
  5. まとめ

1. 映像クリエイターとは

映像クリエイターとは、あらゆる場面で使われる、映像作品を制作する人の総称です。

作品ジャンルや、携わる業務の幅はさまざま。テレビのバラエティ番組のディレクターも、映画作品の編集を行う技術者も、個人で発信するYouTuberも、映像クリエイターに含まれます。

2. 映像クリエイターの仕事内容

具体的な仕事内容は、映像クリエイターの活動範囲によって異なります。

制作系(プロデューサー、ディレクターなど)の方は、映像の企画・制作に携わります。企画立案、資金調達、スケジュール管理など、発想力とコミュニケーション力が重要となる仕事です。

技術系(編集、音声など)の方は、機材を用いて映像を実際に編集・加工します。高い専門知識が必要となるとともに、センスやテクニックも問われる領域です。

近年では、制作系/技術系の分業を行わない映像クリエイターも増えています。自ら企画・運営し、同時に撮影や編集も行うことで、クライアントのニーズに柔軟に応えながらも、自らの意志でメッセージを発信できる可能性が広がります。

3. 映像クリエイターの将来性

インターネットやスマートフォンの普及に伴い、様々なサービスが登場して以降、映像制作のニーズはますます多様化しています。動画共有サービスで配信されるプロモーションビデオや、SNSで特定のターゲットに配信される動画広告など、映像が活用されるシーンは枚挙にいとまがありません。

映像クリエイターの需要も高まり続けていますが、一方で、誰もが自由に膨大な数の映像にアクセスできる今、人々の心を掴む作品を制作することは、むしろ困難になったと言えます。

そんな中でも、人を動かし、社会を動かす映像作品が作られています。実際に、社会に影響を及ぼした映像作品の事例を見ていきましょう。

4. 社会に影響を及ぼした映像作品3選

Worlds Apart #OpenYourWorld 【思想の対立】

2017年4月にビール会社「Heineken」が公開したこの作品は、「異なる思想を持つ人同士でも、ビールを飲みながら議論を続けよう」というメッセージを発信したキャンペーン動画です。

お互いの思想を知らずに、一緒にバーカウンターを作る2人の登場人物。その途中で正反対の思想を持つ同士であることが知らされ、それでもビール飲みながら議論を続けることを選ぶか?という実験を行っています。

2017年は、トランプ政権の誕生や、各国での極右政権の台頭に象徴されるように、思想の分断や対立が危ぶまれた年でした。そんな中で、「人生、白黒はっきりつくようなものじゃない」という強いメッセージを発しながら、Heinekenのビールの価値を伝えたこの作品は人々の心を打ち、現在までに1400万回以上再生されています。

Dump ways to die【交通安全】

オーストラリアの鉄道会社であるメトロ・トレインズ・メルボルンが2012年に公開した、鉄道事故の防止を訴える映像作品があります。史上最も成功したと言われている動画キャンペーンの一つです。

タイトルの「Dump ways to die」は、日本語で「マヌケな死に方」という意味です。可愛いキャラクターが、アコースティックな曲調の歌に合わせ、様々な危険行為により致命傷を負っていきます。トースターをの感電事故、踏切を無視する電車事故などの死に方などが、軽快に紹介されていきます。

鉄道事故という大変重いテーマを、あえてアニメーションと音楽の効果によってコミカルに演出したこの映像。自分が死ぬことに現実味を感じられなくても、友達からマヌケと思われることには敏感な若者たちの興味を促しました。

YouTubeに投稿された動画はSNSで瞬く間にシェアされ、視聴回数は現在までに1億7000万回を突破。このキャンペーンにより、同社の死亡事故は前年比で21%減少しました。2013年のカンヌ国際広告祭では5部門でグランプリを獲得、計28部門という最多の受賞を達成しました。

ユニークな演出により、「鉄道での危険行為はやめましょう」というシンプルなメッセージを、圧倒的に広く社会に届けることができました。

ンダモシタン小林 【地域活性化/移住促進】

数多ある地域のPR動画の中でも、優れたクリエイティビティで賞賛されたのが、宮崎県小林市の移住促進PRムービー「ンダモシタン小林」です。

主役は、小林市に住むというフランス人。前半ではモノローグで語られる美しい映像が流れ、そして後半では視聴者を驚かせる仕掛けが明らかになります。

NHKの記事によると、本作品の制作費は1本200万円で、再生回数は250万回以上。小林市の認知度が上がり、ふるさと納税額が大幅に増えるなどし、広告効果は10億円を超えるということです。

地域の人口減少が問題となる中、1年間に約700本の移住促進ムービーが自治体によって出されると言われています。その中で突出した評価を集めたこの映像は、大きな成果を生み出し、地域に貢献した作品と言えるでしょう。

5. まとめ

映像クリエイターの仕事の魅力には、自らのアイディアや演出により、人々の感情を揺さぶることができるということがあります。CGやゲームの分野よりも、少人数もしくは一人で制作するケースも多く、自ら伝えたいメッセージを持つ方におすすめの仕事です。

ビジネスにおいてクライアントに成果をもたらすだけでなく、社会をよりよい方向に動かす可能性を持っています。人を感動させたい、社会を変えたいという想いを持つ方は、映像クリエイターという生き方に注目してみてはいかがでしょうか。

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