ニュース&イベント

【開催レポート】誰も知らないIP映像化の世界~IP大国、衝撃の未来

【開催レポート】誰も知らないIP映像化の世界~IP大国、衝撃の未来

開催日時

2019年10月1日(火)19:30~21:00

場所

デジタルハリウッド大学 駿河台キャンパス
東京都千代田区神田駿河台4-6
御茶ノ水ソラシティ アカデミア 3階 駿河台ホール

レポート

デジタルハリウッド大学 2年  土屋 康祐

2019年10月1日、デジタルハリウッド大学では、特別講座「誰も知らないIP映像化の世界~IP大国、衝撃の未来」を開催しました。

 講師を務めて下さったのは、本学の特任教授も兼任していただいている藤村哲也氏です。本講座ではまず、IPとはそもそも何なのかについて解説を頂いた後、世界が注目する日本のIPが映像の分野で今後どのように扱われていくのかについて、実際の映画、TVの例を出しつつ紹介していただきました。

IPとは

 IPは知的財産(Intellectual Property)とも言い、人間の知的活動によって創作された表現や、商業上有用になりうる情報や標識など、一定の価値が認められる創作物のことを言います。

映画やTVなどをはじめとしたエンターテインメント分野においては、キャラクターとストーリーを持ち、メディアフォーマットに乗っているもの全てが当てはまります。

IPのパワー

 IPが持っているパワーの根源は、上記の要素で人々を惹きつける圧倒的な力にあると藤村氏はおっしゃっていました。

IPに基づいて制作されたハリウッド映画は、トランスフォーマー、アベンジャーズ、スターウォーズ等々、爆発的な売り上げを記録し続けています。2018年の映画の全世界興行収入TOP10の内、IPを基にして作られていないものは「ボヘミアンラプソディ」のみ。その唯一の例外もQUEENという世界的に人気のバンドにまつわる映画だからこそのTOP10入りだと考えると、IPが持つ力の凄さがよくわかると思います。

 世界でIPが重要視されていることがわかるもう一つの例としてディズニーを考えてみると、ここ15年でディズニーはピクサー、マーベル、20世紀フォックス、ルーカスフィルムと言った名の知られた会社を買収し続けています。その結果、ただでさえ有名なIPを多数持っていたディズニーはさらに勢いを増し、過去10年でディズニーの北米興行収入は右肩上がりで上昇し続けています。2019年のアメリカで興行収入を1000億円超えた映画は6作品ありますが、そのうち5作品がディズニーのもの。今年は特に凄まじい勢いです。

IPを求める映像市場の拡大

 視聴者が見たい時に様々な映像コンテンツを視聴することができるというビデオオンデマンド(VOD)サービス市場は今、NetflixやAmazonに加え、ディズニー、アップル、ワーナー、ユニバーサルなどVODストリーミングサービスへの参入というように、急激に拡大しています。

さらに、年々ハリウッドメジャースタジオの制作総予算は増え続けています。2017年は約7000億、2018年では約8000億。1年で1000億の伸びを記録しているのです。加えてVODストリーミング各社の制作及び調達予算は合わせて5兆円を超えると予想されています。これだけの予算の拡大により、制作本数の拡大のみならず1作品当たりの制作費を大幅に押し上げ、TVシリーズでも大作映画に対抗できる予算での制作が可能になりました。これにより、現在は映画業界とTV業界でIPの取り合いが起きているほどです。

日本IPに注目が集まる理由

 上記のようにIPが求められている中、日本のIPに注目が集まっています。その理由としては主にこの3つが挙げられると藤村氏はおっしゃっていました。

 1. 日本は世界最大の漫画アニメ大国

  2. アニメの世界配信による知名度上昇

  3. 日本のIPの人気が高い中国市場の拡大

1.     アメコミの映画化作品の大ヒットが続き、日本のコミックであるマンガに注目が集まっています。日本で100誌以上が残っている週刊、月刊漫画雑誌は世界でも唯一のビジネスモデルであり、これがインキュベーターとなることで漫画家が育ち、世界で最も多く漫画を製作する国になりました。

2.     作られたアニメーションがNetflixやAmazonを中心としたグローバルな配信網を持つストリーミングプラットフォームと日本IPへの期待から来る積極的な日本アニメの買い付けによって、世界中での知名度が増えていきました。VODは世界中で配信されており、字幕、翻訳によって40か国語以上に対応しています。

3.     中国の興行市場はアメリカを抜いて世界一になることが近い将来予想されています。現在アメリカの興行市場は世界全体の3割、中国が25%ほど。更に言うと現時点での2019年の全世界興行収入TOP10には、中国の映画が2本入っています。中国の映画は国外にはあまり出ず、中国市場からしか利益を回収していないにも関わらず、です。このことからわかるように、これからはTOP10の半分やそれ以上を中国の映画が占めるような時代になってもおかしくない程度には中国の興行市場が拡大していると言えるでしょう。そんな中国の人々のほとんどは日本の漫画やアニメを見て育っています。これからの日本IPの映画は中国で今まで以上に興行収入を伸ばすことでしょう。

日本IPの衝撃的な未来

 過去5年の日本IPのハリウッド映画化作品として、バイオハザード、ゴジラ、攻殻機動隊、銃夢、名探偵ピカチュウ、が挙げられます。これらは全てアメリカのメジャースタジオが配給しています。一つのアメリカのメジャースタジオが1年に配給するのは10数本であり、すべての会社を合わせても100本行かない程度。その中に日本のIPが食い込んでいるということなのです。

 ではこれから先はどうなのかというと、科学忍者隊ガッチャマン、進撃の巨人、スーパーマリオブラザーズ、鉄腕アトム、ガンダムなどの一大タイトルたちが、ハリウッドのメジャースタジオとの交渉の結果、映画化されようとしています。またワンピースは、アメリカのテレビドラマ史上最高レベルの制作予算で実写TVシリーズとして企画開発が進んでいます。

 そんな中、実写TVシリーズ史上初めての日本のIPを基にしたアメリカ実写TVシリーズ化作品はカウボーイビバップになりました。第一シーズン10話、Netflixで制作決定し、ハリウッド大作並みの制作予算の大型プロジェクトとして進行中です。

また、現在でも日本の漫画、アニメは世界から日本への観光客の増加に貢献しています。昔は海外から日本に来る人よりも日本から海外へ行く人の方が圧倒的に多かったのですが、その数字はここ4、5年で逆転し、差が開き続けています。ま

   

平野紫耀さんが登場!デジタルハリウッド大学新CM『みんなを生きるな。自分を生きよう。2024』

本気で夢を追うって
簡単じゃないんだってマジで

これから先、諦めたくなる瞬間が
かならず来る
もちろんおれにもくる

でも、その夢を実現できたら、
きっと「最高だ!」って思えるんだよ

だから、とにかく一歩踏み出す
その選択が正しいかなんて、
今の時点じゃ誰にも分かんないし

最終的に、自分の道は、
自分で選ぶしかないでしょ!

みんなを生きるな。
自分を生きよう。

本気で夢を追うって
簡単じゃないんだってマジで

これから先、諦めたくなる瞬間が
かならず来る
もちろんおれにもくる

でも、その夢を実現できたら、
きっと「最高だ!」って思えるんだよ

だから、とにかく一歩踏み出す
その選択が正しいかなんて、
今の時点じゃ誰にも分かんないし

最終的に、自分の道は、
自分で選ぶしかないでしょ!

みんなを生きるな。
自分を生きよう。