大学紹介

教育研究水準向上の取り組み

授業の品質向上のための取組みを、開学当初より力を入れて進めております。ファカルティ・ディベロップメント委員会(以下FD委員会)による積極的な活動の実施や、様々な教育研究水準向上の取り組みを継続的に行っています。

Faculty Development (ファカルティ・ディベロップメント=以下FD)活動

FDとは、教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組の総称を指します。国内の大学において、この「FD」が平成20年より義務化されました。大学に社会人基礎力養成機関として機能を求める産業界からのニーズに後押しされ、文部科学省のみならず経済産業省も、大学のカリキュラム改善やFD活動を支援しています。

FD委員会

本大学のFD委員会は、FD推進のための企画・審議及び実施や報告書等の作成を行っています。

教員研修

年3回程度、教員同士で授業内容・方法の良い点・改善点を議論・発表することで、
継続的な指導力向上を促しています。

エバリュエーションシステム(授業評価)

授業が終わるごとに、アンケート(フィードバックシート、以下FS)を実施。教員を評価するだけでなく、学生が取り上げて欲しい案件を提案するなどで授業全体が活性化されます。FSには「コミュニケーションツール」と「学習効果定着ツール」としての機能がありますが、日々の大学運営の中で特に大切なのは「コミュニケーションツール」としての機能です。

① 教員・事務局スタッフ間のコミュニケーションツールとして

「学生ニーズの共有」と「FD意識の強化」の2点において、FSが活用されます。科目ごとに取りまとめたFSの集計結果を基に担当教員と事務局スタッフが随時相談し、学生のニーズを授業にフィードバックすることはもちろん、主なトピックスについては月ごとに事務局スタッフの見解・提案を添えて再編集し、全教員で共有することで、担当科目以外の状況把握、教育手法の共有を図っています。また、デジタルコンテンツ研究科では、点数化された授業評価に応じて教員を表彰しており、教員のモチベーション向上も図っています。

② 学生・事務局スタッフ間のコミュニケーションツールとして

「顧客(学生)満足度の把握」と「学習理解度の把握」が中心となります。前者については、FS上では主に「要望」という形で現れ、「教員(科目)への要望」と「大学(事務局)への要望」に分類されます。要望については、すぐに対処できるもの、時間をかけて改善していくもの、適えられないものなどありますが、全ての要望に対して必ず見解をフィードバックしています。フィードバックは状況に応じて、メール、電話、対面と、その都度最適と思われる手段を選択して行っています。 また、デジタルコンテンツ研究科の科目においてFSの提出を義務づけているのは、科目改善に対して能動的に関わることで初めてその科目に出席したとみなし、席に着き話に頷くだけでは大学院の授業に出席していないと考えているからです。後者の学習理解度については、足りないと見受けられる者には、その原因が当人に起因するものか、科目に起因するものかを判断し、教員と事務局スタッフ、場合に応じては当人も交えて相談し、共に改善を図っています。十分な理解に至っている学生には、プロジェクトへの参画や研究活動を促すなど、さらなる向上が図れる場を検討、提案しています。

③ 学生・教員間のコミュニケーションについて

「学生」が「教員(科目)」を評価するものであるため、ここでのコミュニケーションがFSの根幹とも言えます。学生はFSを通じて教員に要望を伝え、提案を述べ、教員はそれを受けて科目を練り上げていきます。毎回の提案は科目の硬直化を回避し、ニーズに応じて展開する授業を生み出します。要望や提案は「より良くする」ために取り入れられ、学生の声と教員からのフィードバックのサイクルで、協力して改善を図っていきます。なお、各科目の冒頭で前回授業のFSについてコメントする教員が多く、前回の復習としての効果が望めると共に、フィードバックがあることで学生は、より積極的に科目へ関与する意識が芽生えます。最終回まで活発にコメントが記入される科目の多くは、科目そのものも活発なものであり、満足度も高い科目と言えます(コメント量だけで単純に図れるものではありませんが、科目の様子をうかがい知る上で大きな目安となっています)。FSは単なるアンケートではなく、大学運営の核をなすツールと言えます。各科目、各回の状況把握に留まらず、学生、教員、事務局スタッフ一人ひとりの個人レベルにまで掘り下げられた指標となると同時に、大学全体の運営状況を表す指標となり、その改善指針ともなるからです。

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